研究課題/領域番号 |
19K11288
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58080:高齢者看護学および地域看護学関連
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研究機関 | 神戸女子大学 |
研究代表者 |
横内 光子 神戸女子大学, 看護学部, 教授 (10326316)
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研究分担者 |
岳 理恵 桃山学院大学, 経営学部, 教授 (80584911)
村田 幸則 藤田医科大学, 医療科学部, 助教 (00566101)
水野 暢子 藤田医科大学, 保健学研究科, 教授 (80338201)
奥井 早月 神戸女子大学, 看護学部, 助教 (00783002)
長井 友利子 神戸女子大学, 看護学部, 助教 (60785517)
藤井 誠 神戸女子大学, 看護学部, 助教 (10803760)
大口 祐矢 神戸女子大学, 看護学部, 助教 (70881077)
岸野 真由美 神戸女子大学, 看護学部, 助教 (80963404)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 患者避難 / システムシミュレーション / 災害医療 / 看護管理 / 災害看護 / 病院避難 / 病院 / 護送区分 / 災害 / 避難原則 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は、病院の災害対策における患者避難に焦点をあて、コンピュータシミュレーションを活用し、患者の避難上の特徴や建物の構造、避難介助人員・搬送器具の配置など避難時間に影響する要因を特定し、避難時間を予測する数理モデルを提案することである。これによって、試行錯誤により経験的に立案されてきた病院の患者避難計画を、明確な根拠に基づく避難計画へと飛躍的に改善する方法を提供できる。 現実世界では再現不可能な避難状況を、コンピュータ上で何度でも、特定の条件のみ変えて再現できるシミュレーションの手法を用いることで、多様な条件下にある病院の患者避難について、共通する原則を解明できる可能性がある。
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研究実績の概要 |
新型コロナウィルスの感染拡大により実施できなかったシミュレーションモデルの妥当性検討を目的とした搬送実験を実施した。 大学の模擬病室(幅6.15m×奥行9.2m)を4床室に見立てて2mの間隔をあけて4ベッドを配置した。成人女性10名のうち4名を看護師役とし、4名を患者役として、患者が担送、護送、独歩の場合の組み合わせを複数設定したシナリオを作成し、4名の看護師役が一斉にベッドから病室を出て、廊下(幅2.4m×長さ10m)を通って階段室前まで避難介助する時間を、ストップウォッチで測定した。各シナリオ3回の避難介助を実施した。担送患者については、2名の看護師役が患者をシーツでベッドから降ろし、そのまま2名でシーツによる搬送を行う設定とした。 その結果、4名すべての患者が搬送の場合が最も長く3分41秒で、すべて独歩の患者の場合は30秒で階段室までの避難を終えた。また、車いすでの搬送について、カーブとストレートでの速度の違いを測定した結果、カーブでは1.7m/sec、ストレートでは1.9m/secであった。 これらの実測データを用いてシミュレーションモデルを検証した結果、モデルでの結果と大きな齟齬はなく、モデルの妥当性が検証出来た。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
新型コロナウィルス感染拡大の影響により、これまで実施できなかった複数病院からのデータ収集と、モデルの妥当性検証のための実際の搬送実験のうち、搬送実験によってモデルの妥当性の検証まで進めることができた。しかし、モデルの検証が年度末となったこと、医療機関の状況からデータ収集が困難であったことから、研究期間をさらに1年延長することとなった。ただし、シミュレーションモデルについては、データ駆動型の新たなソフトウェアを用いてモデル化を行い、データ収集後ただちにシミュレーション実験が可能になるよう準備を整えることができた。
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今後の研究の推進方策 |
シミュレーションモデルの妥当性の検証ができ、新型コロナウィルス対策も変更となったことから、次年度は施設でのデータ収集を行い、シミュレーション実験を実施し、分析を行う予定である。
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