研究課題/領域番号 |
19K11304
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59010:リハビリテーション科学関連
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研究機関 | 公益財団法人国際科学振興財団 (2021-2023) 国際医療福祉大学 (2019-2020) |
研究代表者 |
黒澤 美枝子 公益財団法人国際科学振興財団, その他部局等, 特任研究員 (30178131)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 体性感覚刺激 / 触刺激 / 寒冷刺激 / 情動 / 血圧 / 心拍数 / 心拍変動 / 扁桃体中心核 / セロトニン / 触圧刺激 / ピンチ刺激 / 慢性疼痛 / 神経結紮モデル / 温熱刺激 / 循環機能 / 自律機能 / 侵害性機械的刺激 / 瞳孔径 / 左右差 / 寒冷昇圧 / 気分 / 不安行動 / 心拍変動解析 / 交感神経 / 副交感神経 / 超音波発声 / 陽性情動 / 側坐核 / 扁桃体 |
研究開始時の研究の概要 |
リハビリテーションによって運動機能ばかりではなく、血圧・心拍数、消化管運動など各種の自律(内臓)機能も変化する。リハビリテーションの際には、快・不快などの情動が起き、自律機能は情動の影響を特に受けやすいので、リハビリテーション(体性感覚刺激)時の情動変化が自律機能およぼす影響とその神経機序を知ることは重要である。本研究では、情動が体性感覚刺激時の自律反応におよぼす影響の脳内機構を、快情動と不快情動の発生に中心的な役割を担う「側坐核」と「扁桃体」に着目して明らかにしていく。
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研究成果の概要 |
本研究は、リハビリテーション時(種々の体性感覚刺激時)の自律機能変化に対する情動の影響とその神経機構を明らかにすることを目的としている。 本研究では、健常成人並びに正常動物(麻酔下)において、動脈圧・心拍数が触刺激によって低下すること、その低下は自律神経を介すること、そして自律神経を介する機序の一部に情動が関与することを明らかにした。また、情動反応の発現に重要な扁桃体中心核と外側腕傍核が体性ー自律反射に関わる可能性を麻酔下の動物において示唆した。さらに体性ー自律反射の代表例ともいえる寒冷昇圧テストに着目し、昇圧反応の個体差には各個人の安静時自律神経活動レベルが関わることを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
各種リハビリテーションで用いる皮膚や骨格筋への体性感覚刺激は運動機能のみならず内臓機能にも影響をもたらすが、内臓機能は情動の影響を受けやすい。情動の影響はリハビリテーション効果の個体差の要因となるため、その基礎を検討する本研究の学術的意義は大きいと考える。 特に本研究において、安静時の自律神経活動活動レベルの違いが体性感覚刺激時の昇圧の違いの要因になることを明らかにしたことの意義は大きい。リハビリテーション時の昇圧は療法士が最も注意すべきことであり、安静時の自律神経活動を評価することにより、安全なリハビリテーションが行えるようになる可能性がある。
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