研究課題/領域番号 |
19K11351
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59010:リハビリテーション科学関連
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研究機関 | 名古屋市立大学 |
研究代表者 |
植木 美乃 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 教授 (40467478)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | neuromodulation / ニューロリハビリテーション / パーキンソン病 / tACS / closed loop stimulation / 歩行 |
研究開始時の研究の概要 |
パーキンソン病 (PD)の治療は、急速に進歩しており、ドパミン補充療法のみならずiPS細胞移植療法も現実化してきている。しかしながら、PDおよびその関連疾患の病態首座が脳内ネットワークであるとの観点から非侵襲的治療を試みるケースは国内外でも類を見ない。そこで、本研究では、①患者個人での最適歩行リズム(周波数)に合致させたパターン直流刺激を脳に与えることで歩行リズムを正常化する新規リハビリテーション法を開発する、②介入による脳内ネットワークおよび可塑性変容を非侵襲的脳機能画像法を用いて捉える、③介入効果を介入前の客観的評価法で予測をできるか指標を抽出することを目的とする。
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研究成果の概要 |
我々は、Parkinson's disease (PD)の歩行障害を、脳内ネットワーク同期調整として介入するという発想で新規ニューロモジュレーション機器の開発を行った。踵センサにより歩行と同期させたパターン直流刺激を歩行関連ネットワークの一部である脳領域に与えることで患者個々人の歩行リズムを最適化し、PDの歩行障害を改善させるものである。我々は、既にプロトタイプを用いた特定臨床研究として22症例に適用し、すくみ足、小股歩行などのPDの歩行障害が改善することを報告した。結果は、現在、Annals of Neurologyに投稿中である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の学術的独自性・独創的な点は、PD関連疾患をネットワーク病態としてとらえ、患者個々人に適応させた最新のニューロモデュレーションを用いたネットワーク介入を行い、その行動学的変化のみならずネットワークに与える効果を非侵襲的脳機能計測法を用いて明らかにするものである。この様なPD関連疾患の歩行障害をネットワーク病態の観点から非侵襲的に介入し、さらに患者個人の脳内リズムに個別化したオーダーメイドリハビリテーションは国内外に例がなく、非常に斬新的である。PDにおける新たなリハビリテーション法として社会的意義も高い。
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