研究課題/領域番号 |
19K11359
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59010:リハビリテーション科学関連
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研究機関 | 帝京科学大学 |
研究代表者 |
萩原 宏毅 帝京科学大学, 医療科学部, 教授 (80276732)
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研究分担者 |
斉藤 史明 帝京大学, 医学部, 教授 (40286993)
廣瀬 昇 帝京科学大学, 医療科学部, 准教授 (60460391)
相原 正博 帝京科学大学, 医療科学部, 講師 (90736472)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 不活動 / 脳由来神経栄養因子 BDNF / 運動介入 / トレッドミル / BDNF / 脳由来神経栄養因子 / 廃用性筋萎縮 |
研究開始時の研究の概要 |
体を動かさないことにより骨格筋では廃用性に筋萎縮が起こり、さまざまな日常生活動作 ADLの低下を引き起こす。これに対して、運動療法がリハビリテーションで実践されている。運動は、筋力を保ち ADLを維持するために重要であるばかりでなく、脳機能も改善させることが分かってきた。最近、脳機能の生理的活性因子である脳由来神経栄養因子(BDNF)が運動により増加することが報告されている。一方で、廃用による筋萎縮状態での BDNFについては解明されていない。この研究課題では、不活動が脳機能に及ぼす影響と、廃用性筋萎縮を改善するために行う運動介入の効果を、BDNFを指標にモデル動物を用いて検討する。
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研究成果の概要 |
私たちは本研究課題で、不活動による廃用性筋萎縮を誘発したモデルマウスに対してトレッドミルにて運動介入を行い、血液、骨格筋、脳における脳由来神経栄養因子(brain-derived neurotrophic factor, BDNF)の動態を経時的に比較検討した。その結果、BDNFは、血中、骨格筋、脳の全てにおいて不活動で減少し、通常歩行再開により増加、運動介入でさらに増加した。BDNFの変動の大きさは、血中>骨格筋>脳の順であり、脳での変動が一番小さかった。この結果より、BDNFは活動量を反映して変動していることが明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年、実験動物やヒトにおいて、脳由来神経栄養因子 BDNFが運動により増加することが報告されている。一方、廃用性筋萎縮状態における BDNFについてはほとんど検討されていなかった。本研究により、マウスにおいてBDNFは不活動で減少し、運動介入で増加することが明らかになった。今回の知見は、体を動かさないと脳機能は低下し、運動により改善するという臨床での経験則に矛盾しない。不活動により認知機能が低下することを予防するため、リハビリテーションで運動介入を行うことの有用性を示すエビデンスに繋がると考えられる。
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