研究課題/領域番号 |
19K11368
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59010:リハビリテーション科学関連
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研究機関 | 埼玉県立大学 |
研究代表者 |
小川 豊太 (濱口豊太) 埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 教授 (80296186)
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研究分担者 |
田山 淳 早稲田大学, 人間科学学術院, 教授 (10468324)
西郷 達雄 北海道医療大学, 心理科学部, 講師 (50622255)
鈴木 誠 東京家政大学, 健康科学部, 教授 (80554302)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 過敏性腸症候群 / バイオフィードバック / 脳波 / 脳腸相関 / リハビリテーション / ストレス / 安静時脳波 / ニューラルネットワーク |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は,IBSの脳波活動パターンをもとに機械学習アルゴリズムによって被験者の脳から情報を読み出し, その情報を被験者にフィードバックする装置を開発する. この練習装置を用いて特定の脳領域活動を特定のパターン (ターゲットパターン) に誘導し, 被験者の内臓知覚変化を誘導し,練習に用いた脳領域の活動を, 対応する知覚や認知・行動の変化を引き起こすことを検証する. すなわち, IBSのDMNが腹痛のない人に近似してくると視覚や音声でフィードバックして, IBSの中心病態にある脳腸相関の病態DMNを補正させ, この練習がIBSの腹痛を減弱させるセルフマネジメントの有力な手段になると期待している.
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研究実績の概要 |
本研究は、過敏性腸症候群(IBS)に見られる脳腸相関の異常に着目し、安静時脳波を指標として脳波フィードバック練習装置を開発することを目的としている。これまでに、2022年度は、IBSの症候性および無症候性の若年成人から得られたEEGデータを分析して、サポートベクターマシンベースのIBS分類器を開発し、その有用性を検証した。2021年度までに取得したEEGデータは、IBSのある28人とIBSのない24人であり、これらEEGデータは高速フーリエ変換分析によって周波数分析し、IBS分類器はサポートベクターマシンを使用した教師あり学習によって作成した。作成した分類器によるIBS症状の診断精度は、脳全体と前頭、頭頂、および後頭領域で検証した。脳全体と前頭葉領域でIBS分類器の精度が90%を超えて推定できた。この研究の結果は、Frontiers in Bioscience-Landmark 27(6) 187-192 2022に掲載された。この結果を使用して、IBSの自己管理戦略を開発するための基礎とするため、2023年度より、引き続き今回作成した分類器を搭載したアプリケーションを作成を開始した。成人のIBSには、腹痛に関連した脳活動パターンなど、特定の腹部症状が脳波上に示されることがある。デコードされたニューロフィードバック(DecNef)は、症状のある人が症状のない人と比較して脳の活動パターンを自己制御できるようにするバイオフィードバック練習の一つである。DecNefは、IBS患者の腹痛を自己制御するために使用できる。 本研究は、IBSのDecNef練習を確立するために、EEGシグネチャを区別できる分類器を開発した。今後はこの分類器を搭載したアプリケーションの開発と、そのインターフェイスを取扱いやすい形式へ改編することを検討する。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本研究は2021年度までに終了予定であったが、脳波バイオフィードバック練習のアプリケーションの基盤となる分類器を作成することを2022年度に延期し、その検証を2023年度とした。この理由は、新型コロナウイルス感染拡大対策期間であった約2年間にわたり人間を対象とした実験に制限があり、予定していた被験者数に到達することができなかったことによる。
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今後の研究の推進方策 |
本研究はIBSの症状をセルフマネージメントするための脳波バイオフィードバック練習装置を開発することであった。2021年度までに安静時脳波からIBSと非IBSの特徴をα波、β波のパワースペクトラから検出し、症状の有無を判定できる分類器の作成までができた。このあとは、この分類器を脳波計と表示器とを備えたアプリケーションに実装して完成させる予定である。ただし、今回作成したIBS分類器は、安静時脳波からα波とβ波を取り出し、これを教師あり学習によりサポートベクターマシンで作出したものであった。この識別子の精度は2023年度に検証するが、今後は脳波周波数解析を省略してパターン解析に挑み、アプリケーションの応答速度や正診率を高められるかといった、反応高速化を図ることで練習方法の最適化を図っていきたい。
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