研究課題/領域番号 |
19K11383
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59010:リハビリテーション科学関連
|
研究機関 | 熊本保健科学大学 |
研究代表者 |
土井 篤 熊本保健科学大学, 保健科学部, 教授 (60619675)
|
研究分担者 |
申 敏哲 熊本保健科学大学, 保健科学部, 教授 (70596452)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
|
キーワード | 線維筋痛症 / 運動療法 / 振動刺激 / 心電図 / 中枢神経 / exercise / cardiac arrhythmia / fibromyalgia / mouse model / 全身振動刺激 |
研究開始時の研究の概要 |
線維筋痛症の治療法として、薬物、運動、振動刺激、心理療法や認知行動療法が線維筋痛症患者に及ぼす改善効果は既に報告されており、またそれら治療の疼痛改善機序を示唆する先行研究もある。しかし、中枢神経系に着目した報告は無く、特に我々が継続的に取り組んでいる振動刺激が線維筋痛症に及ぼす改善機序も報告されていない。そこで本研究の目的は、線維筋痛症モデルマウスを用いて、四肢末梢部への同時振動刺激の効果を痛覚閾値、自由歩行、行動評価や運動負荷前後の心電図によって検証すると共に、麻酔下マウスにおいて脊髄後角や大脳での電気生理実験から、疼痛改善機序を中枢神経系から検討するものである。
|
研究成果の概要 |
若い線維筋痛症モデル動物を用いて、段階的に浅い温水内で歩行運動を行わせることで、痛み閾値、行動、及び心血管系にどのような影響が起こるのか検討した。その結果、浅い温水内での歩行は、線維筋痛症モデル動物の感覚閾値や通常の行動に影響しなかったが、運動負荷した際の疲労からの回復や運動療法前後に計測した心電図より心肺機能に良い影響があった。 現在、線維筋痛症モデル動物に対して上記の温水内運動療法と併用した振動刺激や各種薬剤の影響、新たに開発した中枢神経の運動神経評価方法、脳波計測や電気生理学的手法を用いて中枢神経系への疼痛緩和作用を実験中である。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
線維筋痛症患者の主症状と言えば、全身の筋肉痛である。しかしながら、その原因の一つとして中枢神経系及び末梢神経系のモノアミンに変化が生じているとすれば、運動負荷時に、心肺機能へ悪い影響が出てくる可能性がある。医療現場のスタッフには運動器や痛みの専門家が在籍しているかもしれないが、循環器疾患に精通した医療スタッフまたはトレーナーによって線維筋痛症患者の心肺機能を十分にモニタリングしながら、効果的なリハビリテーションを進めていく必要を非常に感じている。そのような意味で動物を用いた本研究の意義はあるのではないかと考えている。
|