研究課題/領域番号 |
19K11389
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59010:リハビリテーション科学関連
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
米田 貢 金沢大学, 保健学系, 准教授 (70334787)
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研究分担者 |
少作 隆子 金沢大学, 保健学系, 教授 (60179025)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2019年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 運動学習 / ドーパミン / cbln1 / オペラント / 大脳基底核 / 小脳 / 学習戦略 / 行動選択 / リハビリテーション / 行動柔軟性 / セレベリン / 3レバーオペラント / 習慣型学習 / 順序学習 / 環境エンリッチメント / Cbln1 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は,マウスの順序及び運動学習モデル「3レバーオペラント課題」を用い,その学習過程における行動柔軟性に関わる大脳基底核と小脳の神経基盤を明らかにすることで,リハビリテーションの技術発展に寄与することを目指す.そのために,1)目的志向型と習慣型といわれる学習機構を担う大脳皮質-大脳基底核-視床の回路におけるドーパミンD1およびD2受容体の役割と2)スムースな動作など繰り返しの練習で体得される運動記憶の形成に必要な細胞レベルの生理機能である小脳LTD(長期抑圧)の役割について,遺伝子欠損マウスで調べる.さらに,3)運動が素早くスムースになる過程を動画解析で捉える方法を確立する.
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研究成果の概要 |
ヒトは同じ行動の繰り返しと状況に応じて行動選択を変更することで、様々な能力を獲得する。このような行動柔軟性の神経基盤の理解は精神疾患や脳損傷による能力障害の回復に役立つと考えられる。報酬に基づく運動学習では大脳皮質-基底核回路とドーパミン系が重要な役割を果たすが、小脳の役割については十分にわかっていない。 我々はD2受容体ノックアウトマウスと小脳平行線維-プルキンエ細胞シナプスの著しい減少を示すcbln1ノックアウトマウスを用い、Yoneda three-lever operant taskで行動実験を行った。 我々は報酬に基づく運動順序学習と逆転学習に対して小脳が関与する可能性を見出した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
統合失調症等の精神疾患、脳卒中等の脳損傷による身体及び高次脳機能障害に対するリハビリテーション技術は改良してより多くの人の生活能力回復を目指す必要がある。そのためには、個人に最適な訓練方法を提供できるようにしなければならない。 我々は、3レバー課題の学習が困難であったドーパミンD2受容体ノックアウトマウスに対して、学習を改善させる方法を見出した。Yoneda three-lever operant taskは報酬に基づく運動学習を順序学習や逆転学習の側面から研究できる有用な実験課題と言える。今後、この課題を用いて障害に応じた最適な学習方法の開発によりリハビリテーション技術の発展が期待できる。
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