研究課題/領域番号 |
19K11449
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59020:スポーツ科学関連
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研究機関 | 順天堂大学 |
研究代表者 |
和気 秀文 順天堂大学, スポーツ健康科学部, 教授 (50274957)
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研究分担者 |
グホ サビン 国際基督教大学, 教養学部, 准教授 (30453179)
山中 航 順天堂大学, スポーツ健康科学部, 准教授 (40551479)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | ストレス / 高血圧 / 扁桃体 / STAT3 / 運動トレーニング / 圧受容器反射 / siRNA / ウイルスベクター / 運動 |
研究開始時の研究の概要 |
精神的ストレスは高血圧発症リスクを高める。その対策として運動トレーニングが推奨されている。しかしストレスによる高血圧の発症や運動による予防効果の機序は不明である。申請者は慢性ストレスでは扁桃体の遺伝子発現パターンが変わること、しかし運動習慣によりその約8割が正常に改善されることを明らかにした。このうち転写因子STAT3遺伝子は神経性疾患と血圧調節に関与している可能性が示された。本研究ではストレスによる高血圧の発症と運動による予防効果において、扁桃体STAT3が関与するか否かについて明らかする。
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研究成果の概要 |
精神的ストレスが慢性化すると高血圧発症リスクが高まる。一方ストレスに対する対策として運動トレーニングが推奨されており、高血圧発症の予防や改善に寄与する。本研究では、ストレス応答に関わる脳部位、扁桃体に着目し、これらの神経科学的機序について調べた。ラットに慢性的なストレスを与えると扁桃体中心核のSTAT3(細胞死の抑制に関与する因子)の発現が低下するが、運動はその反応を抑制すること、また遺伝子操作により、扁桃体中心核STAT3の発現量を低下させると血圧は上昇することがわかった。以上本研究により、ストレスや運動による血圧応答の機序には扁桃体中心核STAT3が関与していることが示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
慢性的なストレスは高血圧のリスクファクターとして広く知られている。運動トレーニングによるその予防効果も然りである。しかしながら、これらを証明する生理学的機序やその分子基盤について示した研究は少ない。脳の中でも扁桃体はストレス応答に重要で、かつ血圧調節などの自律神経応答にも関与するが、高血圧の発症や運動トレーニングによる予防効果について、扁桃体に着目した研究はほとんど知られていない。本研究により、ストレスに強い脳づくりのための分子基盤を解明することができれば、高血圧症の予防・改善へ向けた新たな運動処方の開発と健康増進活動の推進に寄与するだけではなく、新薬開発にも繋がることが期待される。
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