研究課題/領域番号 |
19K11453
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59020:スポーツ科学関連
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研究機関 | 中京大学 (2021-2022) 桐蔭横浜大学 (2019-2020) |
研究代表者 |
吉田 毅 中京大学, スポーツ科学部, 教授 (70210698)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 東日本大震災 / 地域スポーツクラブ / スポーツ少年団 / 障害者スポーツクラブ / 復興要因 / レジリエンスの担い手 / ライフヒストリー / サッカースポーツ少年団 / 車いすマラソンクラブ / 社会人サッカークラブ / 障害者スポーツ / 車いすマラソン / スポーツ愛 / 復興の深層要因 / クラブ愛 / 使命感 / レジリエンス / 災害復興 |
研究開始時の研究の概要 |
応募者が行った地域スポーツクラブの復興要因に関する研究では、復興へ向かうクラブにはレジリエンス(回復力=復興力、抵抗力)の担い手と言うべきキーパーソンが認められたが、「担い手は苦境に立たされた被災地で、なぜ所属クラブのために尽力し得たのか?この点については社会学的にどのように捉えられるのか」という深層に関わる問いが残された。本研究はこれに答えるべく健常者の男子と女子、更に障害者の被災した地域スポーツクラブを対象に、主に担い手の半生を幅広く捉え得るライフヒストリー分析を試みる。復興要因の深層はもとより、地域スポーツクラブの持続に貢献し得るレジリエントな人材育成の手がかりとなる知見が得られよう。
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研究成果の概要 |
東日本大震災で被災した地域スポーツクラブの復興要因について各クラブのレジリエンスの担い手のライフヒストリーを基に分析した。対象は4つのサッカースポーツ少年団(以下、スポ少)、及び車いすマラソンクラブと社会人サッカークラブであった。スポ少の復興要因は担い手の子ども愛と、スポ少愛ないし指導意欲であった。子ども愛以外は人間関係に恵まれた担い手のスポ少経験や部活動経験によるものであった。他2つのクラブの復興要因は担い手のクラブに対する使命感であった。この使命感は、前者の場合は担い手の人間関係に恵まれたクラブ経験に、後者の場合は担い手と、クラブに思い入れを持つ指導者との親密な関係性に基づくものであった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
先行研究では被災した地域スポーツクラブの復興要因として、当該クラブのレジリエンスの担い手の心情(クラブ愛等)が見出さたが、それがなぜ生じたのかという点については検討されていなかった。本研究ではこの点について、担い手のライフヒストリーを基に検討し、新たな研究成果が得られた。それにあたり、クラブといった組織の復興要因の分析に、元来は個人的事象を捉えるライフヒストリー法を独創的に用いた。本研究の学術的意義は、こうした新規性、独創性にある。また、社会的意義としては主に、地域スポーツクラブではよき人間関係がレジリエンスの強化につながることを示唆する、実践的にも有効な知見が得られた点が挙げられる。
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