研究課題/領域番号 |
19K11473
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59020:スポーツ科学関連
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研究機関 | 順天堂大学 |
研究代表者 |
武田 剛 順天堂大学, スポーツ健康科学部, 准教授 (20508840)
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研究分担者 |
酒井 紳 東京女子体育大学, 体育学部, 講師 (90813840)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | クロール / 高速度 / スタート / ドルフィンキック / 泳ぎ出し / パフォーマンス / 浮き上がり / 初速度 / 動作解析 / 抵抗測定 / 減速期 / 高速度状態 / 動作分析 / 流体抵抗 / 競泳競技 / トップパフォーマンス / スプリントパフォーマンス / 牽引泳 |
研究開始時の研究の概要 |
水泳中の抵抗力は速度の約2-3乗に比例して大きくなるため、競泳とは抵抗との戦いである。体格が小さい日本人競泳選手は抵抗軽減について有利であるはずが、日本人選手は短距離種目で活躍できない現実がある。本研究ではスタートやターン後に泳ぎ始める速度に着目し、「高い速度で泳ぎ出すことで高速状態が持続できるのか」、「高速状態を持続させるにはどんな泳フォームが適しているのか」、そして「この高速状態はトレーニングによって持続時間が延長できるか」を明らかにする。本研究から得られる知見によって競泳の短距離トレーニング方式が一新され、国際大会において日本人選手の短距離種目におけるメダル獲得に貢献できる。
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研究成果の概要 |
本研究では、一定水準以上の泳力を持つ競泳選手を対象に、高速度牽引状態からのクロールの速度変化を実験1で調査した。実験2では回流水槽を使用して、自由泳で到達できる最高速度を超える流速時におけるドルフィンキックとクロールの正味の抵抗(全身抵抗から推進力を差し引いた抵抗)の変化を測定した。 実験結果から、高速度状態はクロールで約5m持続することが示唆されました。また、持続距離は泳ぎ出しの速度に依存する可能性も示唆されました。さらに、高速度状態における速度と正味の抵抗の関係から、クロールの抵抗値が最小となる速度帯が確認された。これにより、高速度状態を維持することが可能であることが実証されました。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
従来の研究では、スタート局面における重要性は認識されていたが、水面での泳ぎ出しのタイミングによってスタートパフォマンスが改善できることは研究されていない。この研究によって、泳ぎ出しのタイミングが最終的なタイムに対して重要であることが明確化され、競泳の技術的な側面における新たな知見が得られた。社会的な意義としては、競泳選手やコーチングスタッフにとって、タイム短縮のための具体的なトレーニングアプローチが提供されたことが挙げられる。スタート局面での泳ぎ出しのタイミングを最適化することにより、選手は自己ベストの更新や競技成績の向上が期待できる。
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