研究課題/領域番号 |
19K11485
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59020:スポーツ科学関連
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研究機関 | 佐世保工業高等専門学校 |
研究代表者 |
吉塚 一典 佐世保工業高等専門学校, 基幹教育科, 教授 (10220691)
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研究分担者 |
濱田 臣二 北九州工業高等専門学校, 生産デザイン工学科, 教授 (10228538)
大山 泰史 佐世保工業高等専門学校, 基幹教育科, 准教授 (40636924)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 登山事故 / 月間登下降距離 / 登山体力の換算 / ランニング / 登山体力 / ランニング距離 / マラソン練習 / 走行距離 |
研究開始時の研究の概要 |
登山活動時の転倒、滑落などの事故は、下りのダメージで大腿四頭筋が疲労することが要因となっている場合が多く、この疲労特性はマラソン時の疲労と類似している。 このことから本研究では、ランニングでの月間走行距離と登山体力の関係を詳細に調べる。そして、ランニング距離から登山体力を評価する方法を考案するとともに、マラソン練習を活用した登山体力づくりの方法、マラソン疲労対策の登山への応用などを検討し、登山事故を減らすための対策を研究する。
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研究実績の概要 |
登山は近年、中高年者を中心に人気のスポーツ種目となっている半面、毎年多数の重大事故が発生している。登山事故の大きな要因のひとつである大腿四頭筋の疲労がマラソン走行時の疲労と類似することから、マラソン練習の走行距離やコースの上下降距離を活用することで登山体力の推定方法を構築することが本研究の目的である。 ここまでの研究実績として「週7~15kmのランニングが登山体力に及ぼす影響」、「登山愛好家の月間登下降距離の事例報告」の論文を発表し、ランニングと登山体力の関連を調べてきた。コロナ禍の影響で、計画していた多人数を対象としたランニング実験ができない社会情勢に陥ったため、基礎データの取得をあきらめ、これまでの研究結果に基づいた仮の換算式を作成する計画に変更して、ここまで研究を進めてきた。 今年度の研究実績は、昨年度に仮策定した「登山ポイント換算式」に基づいた実証実験を実施し、その結果を学会発表したことである。今年度実施した実証実験では、被験者3名に仮説に基づいたランニングを2ヶ月間実施させたのち、実際に剱岳への登山を行ってデータを採集し、本取組みの有効性を確認した。また、その結果について、令和4年12月の日本トレーニング科学会にて「ランニングを活用した登山トレーニングの検討」の発表を行った。 本来研究の最終年度であったが、研究期間の1年間延長申請が承認されたため、来年度に追加実験を行って換算式の精度を上げ、論文をまとめる計画である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
コロナ禍の影響で、最初の2年間基礎データの収集ができなかったため、その後の研究にも順次遅れが生じていることが遅れている理由である。 研究計画自体の見直しを図り、数名の仮説検証に変更して実験を実施したが、研究最終年である本年度中に研究を完遂することができなかった。このような状況であるため、研究期間を一年延長し、来年度に研究を完遂させる計画である。
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今後の研究の推進方策 |
研究期間の1年延長が承認されたため、6月の登山医学会でポイント換算式案を発表するとともに、9月に追加の検証登山を実施し、最後まで換算式の精度向上に努める。 研究上の課題は、事例数が少ないことである。少しでも研究仮説の精度を上げるため、9月に追加の実験登山を行ってデータ数を増やした上で、これまでの成果を論文にまとめて投稿し、研究成果を公表して今回の締めくくりとしたい。 データ数が少なく、登山ポイントの換算案の完成には至らない状況だが、次回の科学研究費に応募して研究を進め、登山事故の防止に寄与できる形を作りたいと考えている。
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