研究課題/領域番号 |
19K11497
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59020:スポーツ科学関連
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研究機関 | 芝浦工業大学 |
研究代表者 |
深野 真子 芝浦工業大学, 工学部, 准教授 (00634362)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2023年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 女性スポーツ / 足関節 / 内反捻挫 / ホルモン / リラキシン / 関節弛緩性 / 捻挫 / 女性 / 発生率 / 女性アスリート / 足関節捻挫 / 形態 |
研究開始時の研究の概要 |
足関節捻挫はスポーツ現場で頻発する外傷のひとつであり、男性よりも女性に多く起こる。また、捻挫後約30~70%が慢性的な足関節不安定症へ移行するが、その発症頻度も男性よりも女性が有意に高い。この理由として、月経周期に伴うホルモン変動により靭帯の弛緩性が高いこと、骨形状およびその配列や適合性による関節の構造が男女で異なることがあげられている。このことから、女性特有のホルモン(リラキシン)と足関節捻挫の関連、および足関節の形態学的特徴の性差について検討することを本研究の目的として実施する。
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研究実績の概要 |
本研究は、女性の発生率が高いとされる足関節捻挫を取り上げ、足関節捻挫発症リスクである関節弛緩性について女性特有の要因を明らかにすることを目的として実施している。2022年度は、リラキシン濃度が高いアスリートは黄体期に関節弛緩性が高まるかを明らかにするための実験を2020年度から継続して実施した。また、リラキシン濃度の測定には通常血液検査が用いられるが、より低侵襲で簡便な尿検査にて尿中のリラキシン濃度を測定し、各測定項目との関連を検討した。 今年度特に注目すべき結果は、以下の二点である。第一に、黄体期の尿中のリラキシン濃度およびクレアチニン補正した値が高い女性アスリートにおいて月経期および黄体期の足関節内外反方向の弛緩性が高い傾向が示された。第二に、月経周期の各期の尿中リラキシン濃度が高い女性アスリートは足関節内反捻挫の受傷回数が多い傾向がみられた。これらの点から、尿中のリラキシン濃度と足関節弛緩性および足関節捻挫の発生に何らかの関連があることが示唆され、女性アスリートにおける足関節捻挫とホルモンとの関連を検討していくうえで尿中リラキシン利用の有用性を検討する余地があると考えられた。 捻挫発生率とリラキシン濃度の関連を検討するためのシーズンを通じての前向き調査については、新型コロナウィルス感染拡大による各種スポーツ活動の活動制限等により正確なデータを得られない可能性が高かったため、今年度も実施を見送った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2022年度までに合計18名の女性アスリートを対象として実験を実施し、血液検査・尿検査・関節弛緩性の測定および各種質問紙調査を終了した。概ね順調に進行している。ただし、新型コロナウィルス感染拡大により、実施を見合わせた調査もあり、計画を一部変更して実施しているため、おおむね順調に進展しているとした。
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今後の研究の推進方策 |
2022年度までに取得した実験データの分析を主に行う。特に各測定項目と質問紙調査によって得られた回答との関連検討を重点的に実施する。
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