研究課題/領域番号 |
19K11516
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59020:スポーツ科学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
寺田 新 東京大学, 大学院総合文化研究科, 准教授 (00460048)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 消化吸収 / 糖質 / トレーニング / 消化・吸収系機能 / 持久的トレーニング / 超高糖質食 / 胃排出速度 / ラット / グリコーゲン / SGLT1 / GLUT2 / アミラーゼ / 消化・吸収 |
研究開始時の研究の概要 |
食事によって摂取した栄養素は胃や小腸などで消化・吸収され、体内の様々な臓器へと届けられる。したがって、食事による効果は、この消化・吸収系の能力による影響を強く受ける。運動後の疲労回復を促進したり、トレーニング効果を高めたりするためには、適切な食事・栄養補給を行うことが重要となるが、スポーツ選手が行うような長期間の身体運動トレーニングによって消化・吸収系機能がどのような影響をうけるのかはほとんど明らかとなっていない。本研究では、長期間のトレーニングによって消化・吸収系機能がどのように変化するのか検討し、スポーツ選手のためのより適切な食事・栄養補給法の確立を目指す。
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研究成果の概要 |
本研究では、長期的な持久的トレーニングと糖質配合量の異なる食餌の摂取が消化・吸収系機能に及ぼす影響を検討した。その結果、超高糖質食を摂取しながら持久的なトレーニングを長期間(~6週間)実施した実験動物では、膵臓の糖質消化酵素の活性、小腸の糖輸送体発現量ならびに胃排出速度が大きく増加し、さらにそれらの増加と運動後の筋グリコーゲン貯蔵量や回復率との間にも関係性が認められた。以上の結果から、長期的な持久的トレーニングと食事に対して骨格筋だけではなく消化・吸収系機能も向上し、さらにその適応が骨格筋代謝にも影響を及ぼす可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
スポーツ科学の分野では、トレーニングが骨格筋や呼吸・循環系の機能に及ぼす影響を検討する研究が主流となっていた一方で、内臓・消化器系は直接目に触れることがなく、その変化を感じとることも難しいため、これまでほとんど注目されることがなかった。本研究の結果は、運動トレーニングに対して消化・吸収系機能も適応することを示すものであり、スポーツ選手のための効果的な栄養学的手法の開発に向けた基礎的なデータになると考えられる。
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