研究課題/領域番号 |
19K11556
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59020:スポーツ科学関連
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
村山 光義 慶應義塾大学, 体育研究所(日吉), 教授 (20245632)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 筋硬度 / 交感神経活動 / 副交感神経活動 / 足関節底屈運動 / Heart Rate Variability / Shear wave elastography / 筋緊張 / 押圧式筋硬度評価 / Shear Wave Elastography |
研究開始時の研究の概要 |
筋硬度は筋の凝り・張りなどに関係し、筋線維の緊張やゆるみ、筋組織の循環の変化などの影響を受けるため筋疲労や運動パフォーマンスの観点から注目される。また、筋硬度は交感神経の亢進による筋緊張によっても高まると考えられ、自律神経系の活動によって筋硬度が制御されている可能性がある。一方、近年、筋線維の弾性を強く反映する評価法としてShear Wave Elastography(SWE)が開発されているが、従来の押し込み式の筋硬度評価との関係は明確でない。そこで本研究は、筋硬度変動に関わる生理学的要因として交感神経活動と筋硬度の関係を検討し、併せてSWE法と押し込み式筋硬度評価の関係も比較検討する。
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研究実績の概要 |
本研究は、筋硬度変動の生理学的要因について、自律神経活動に注目し、交感神経活動の亢進が筋硬度に及ぼす影響について検討するものである。前年度まで、足関節底屈運動のイメージの反復、実際の筋収縮の反復の2条件により交感神経活動を誘発し、安静時からの筋硬度の変動について基礎的検討を行ってきた。交感神経と副交感神経の比率を示す比(LF/HF)はイメージ施行10分後に2.0倍、運動後が1.5倍となった。しかしながら、個人差が大きく、交感神経の亢進を伴う筋緊張状態を十分に誘発できていなかった被験者が多かった可能性があり、筋硬度はイメージ施行後平均で1.0倍、運動後1.1倍とほとんど変化が見られなかった。そのため、本年度は実験条件の再検討を含む追加実験を行う計画であったが、研究エフォートの低下および国際的な半導体不足の影響で筋硬度計測システムの修理(システムのバージョンアップへの対応)が遅れたため、実験条件の再検討および計測システムの再構築を行うに留まってしまった。具体的には、計測体位を伏臥位から着座に変更するためのプラットフォームおよび実験装置の改良に取り組んだ。また、関係学会に参加し、自律神経活動に関する研究および筋硬度評価に関する研究について情報収集と意見交換を行った。なお、硬度計測システムの修理対応に補助金を充て、次年度に向けた実験の準備を整えた。次年度は再度、座位における実験を行い、交感神経活動と筋硬度変動について検討を行う。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
2021年度(前々年度)までのCOVID-19拡大による制限から研究が十分進められず研究期間を延長して継続的に取り組んだ。しかしながら、本研究へのエフォートが下がり、研究への充当時間が減少した。また、筋硬度計測システムのコンピュータOS(Windows7)のサポート終了に伴うバージョンアップのために計測器の修理対応が必要となったが、COVID-19拡大に伴う国際的な半導体不足により部品の入荷の目途が立たず、その完了が年度末にずれ込んだことにより実験の具体的計画をたてることができなかったことも理由である。
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今後の研究の推進方策 |
COVID-19拡大に伴う研究活動の制限を受け、研究費補助事業期間の再延長を申請した。これが認められたため、前年度に予定した新たな実験計画にそって研究を遂行する。具体的には、計測体位を座位にして緊張状態の誘発を促進する条件とし、被験者を20名程度まで確保して実施する。
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