研究課題/領域番号 |
19K11565
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59020:スポーツ科学関連
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研究機関 | 関西医科大学 |
研究代表者 |
北脇 知己 関西医科大学, 医学部, 教授 (40362959)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 生体計測 / スポーツ科学 / スポーツバイオメカニクス / 運動解析 / 自転車ペダリング |
研究開始時の研究の概要 |
この研究では、自転車ペダリング動作を評価するための指標を確立することを目的として、クランクとペダルの回転変動状態を正確に計測し、その変動成分を解析して自転車ペダリング動作中の筋活動状態を推定することで、自転車ペダリング動作スキルを計測可能なデバイスを構築するとともに評価指標について研究を行います。さらに、この新しいスキル指標を用いて高スキルペダリング技術の習得法についても検討し明らかにします。
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研究実績の概要 |
この研究では、自転車ペダリング動作を評価するために、ペダリング動作に起因するクランク回転や力発揮ベクトルなどを正確に計測することで、そのペダリング動作の特徴をふまえた数値的指標を確立することと、この新しいペダリング技術の指標を用いてより良いペダリング技術の習得法についても検討することを目的としている。そのため、これまでの研究において、(1)自転車クランクとペダルの回転状態の変動成分を解析して自転車ペダリング動作を定量的に評価し、(2)自転車ペダリング動作と関係する筋活動を推定することで自転車ペダリング動作スキルの評価指標について解析してきた。またこれらの解析に加えて、本年度はペダルに加えられた力と自転車を推進させる踏力の比で表されるペダリング効率を利用した自転車ペダリング動作スキルについても合わせて解析を行った。 本年度(令和4年度)も昨年に引き続いて、新型コロナウィルスの影響により十分な自転車ペダリング動作を測定する実験を行うことができなかったが、これまでの研究で計測できたデータを用いて (1)被験者の自転車ペダリング動作を動画計測(モーションキャプチャ)した結果から自転車ペダリング時の下肢関節の協調動作とペダル角度変化の関係について明らかにすることでペダリング動作の指標となり得ることを示し、(2)ペダリング負荷に対するペダリング効率の変化を解析することでペダリング動作の指標についても新たに解析を行った。 研究結果は、2022年12月にシンガポールで開催された学会(Asia-Singapore Conference on Sport Science (ACSS 2022))にて発表した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新型コロナウィルスの影響により、本年度(令和4年度)も、十分な自転車ペダリング実験を行うことができなかったが、これまでの研究で計測できたデータを用いて解析を行うことで、下肢の動作とペダル角度の関係やペダリング効率の変化などからペダリング動作スキルを評価するための解析についてさらなる検討を進めた。これらの解析により、以下の成果が得られた。 (1) 自転車ペダリング動作のモーションキャプチャデータを解析することで、ペダリング時の股関節と膝関節が連動して動作する特性と足関節変化に伴うペダル角度変化の関係を解析することで、被験者のペダリングスキルの違いについて検討した。特に股関節と膝関節の同期性には、被験者ごとのペダリング動作の違いが現れており、こうした動作解析からペダリング動作スキルを推測できる可能性があることが明らかとなった。この結果は、2022年12月にシンガポールで開催された学会(Asia-Singapore Conference on Sport Science (ACSS 2022))にて「Analysis of pedaling motion focusing on the relationship between lower limb coordinated action and pedal angle」の演題で学会発表を行った。 (2) ペダルに加えられた力と自転車を推進させる踏力の比で表されるペダリング効率はペダリング運動スキルの1つの指標と考えられているが、運動負荷、クランク回転数、体重などによって変化することが知られている。そこで、こうした影響を取り除いたペダリング動作指標を新たに考案した。この成果については来年度に発表予定である。
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今後の研究の推進方策 |
これまでの研究成果をふまえて、クランク・ペダル角度変化やペダリング効率などに自転車ペダリング動作スキルの特徴が現れていると考えられる。そこで今後は、多数の被験者に対して条件を変化させた自転車ペダリング実験を行うことで、より実際の自転車ペダリング動作における下肢筋群の連動効果が明確に現れるように、またペダル踏力によるペダリング効率から導き出されるスキル指標が的確に現れるような実験を行う計画である。また状況によっては、サドル位置やクランク長さなどについても変化させた実験を行うことも予定している。 加えて、被験者が自身のペダリング動作を客観的に理解する助けとなるように、クランク・ペダル回転変動状態やペダリング効率から計算されたペダリング動作スキル指標などを、被験者にリアルタイムで表示することで、一般サイクリストにもわかりやすい解析結果の表現方法についても引き続き検討していく。 一方で、新型コロナウィルスの感染状況によっては、再度の人流抑制によってペダリング測定実験や研究成果発表などの研究活動が制限されることもあり得る。そこで、実験規模の縮小やソフトウェア開発時のオンライン打ち合わせを利用すること、またオンライン学会などでの発表などを有効に活用しながら、適切に研究を進めていけるように適宜考える。
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