研究課題/領域番号 |
19K11569
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59020:スポーツ科学関連
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研究機関 | 公益財団法人明治安田厚生事業団体力医学研究所 |
研究代表者 |
甲斐 裕子 公益財団法人明治安田厚生事業団体力医学研究所, その他部局等, 上席研究員 (20450752)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2020年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2019年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
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キーワード | 座位行動 / 座りすぎ / 疫学 / コホート研究 / メンタルヘルス / 加速度計 / 活動量計 / 勤労者 / 身体活動 |
研究開始時の研究の概要 |
勤労者のメンタルヘルス対策は社会的に重要な課題であるが、そのためのエビデンスは十分には蓄積されていない。一方、オフィスのIT化とともに、座りすぎが新たな健康課題となっているが、座りすぎとメンタルヘルスの関係は明らかになっていない。本研究では、コホート研究により勤労者の座位行動とメンタルヘルスの関係を明らかにする。約2,000名の勤労者の座位行動を活動量計により客観的に測定し、メンタルヘルス悪化につながる座位行動の量やパターンを調べ、さらに座位行動の悪影響を緩和できる身体活動・運動の方策についても検討する。
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研究成果の概要 |
本研究では、活動量計で客観的に評価された座位行動と、勤労者のメンタルヘルスの関係を明らかにした。本研究は、明治安田ライフスタイル研究(MYLSスタディ)の一環である。分析対象者は、都内の健診センターの受診者1,095名であった。座位行動は、10日間以上の活動量計の装着で測定し、メンタルヘルスはK6で評価した。横断的な分析の結果、平日の座位時間が長いことはメンタルヘルス不良と関連していた。1日60分の座位時間を睡眠に置き換えた場合、メンタルヘルス不良となる可能性が20.2%減少すると予測された。一方、休日の座位行動とメンタルヘルスは関連が認められなかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
我が国では精神障害による労災が年々増加しており、勤労者のメンタルヘルス対策は社会的課題である。加えて、新型コロナウィルス感染症の流行により、急速にテレワークやオンライン化が進み、勤労者の長すぎる座位時間(座りすぎ)がクローズアップされている。座位時間とメンタルヘルスに関する先行研究では、座位時間が調査票で測定されており、測定精度に課題があった。本研究によって、客観的に評価された座位時間とメンタルヘルスとの関連が明らかとなった。さらに、座位時間を睡眠に置き換えることで、メンタルヘルス悪化を抑制できる可能性も示唆された。これらの結果は、企業におけるメンタルヘルス対策に大きな示唆を与える成果である。
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