研究課題/領域番号 |
19K11601
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59030:体育および身体教育学関連
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研究機関 | 鹿屋体育大学 |
研究代表者 |
金高 宏文 鹿屋体育大学, スポーツ・武道実践科学系, 教授 (40214928)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2019年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 活動後増強 / スプリント走 / 事前負荷運動 / 関節トルク / 転移 / 運動構造 / 実施条件 / スティック走 / 事前運動負荷 / 補助運動 |
研究開始時の研究の概要 |
近年、事前に強い筋収縮を行うことで、その後に発揮される筋力が一時的に増加する活動後増強(PAP)の効果が注目されている。例えば、強い筋収縮を伴ったスクワット運動を行った直後に垂直跳を行うと、事前に何も行わないで行った垂直跳の場合より跳躍高が伸長するという。 本研究では、活動後増強のメカニズムを援用し、適切な練習運動の実施により、“即時的に”運動フォームや運動技能を習得・改善させる方法論(仮称:事前負荷運動法とする)を明らかにする。具体的な運動は、自然に習得されている走運動(スプリント走)を取り上げて、練習運動の構想・選択・実施上の注意点を明らかにする。
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研究成果の概要 |
本研究では、新たな運動パフォーマンスの即時的な改善法として、活動後増強のメカニズムを援用し、スプリント走を例として事前に行う負荷運動(事前負荷運動とする)を考案し、特定筋群の筋活動を活性化もしくは不活性化させて既習のフォームを変更させる改善法(事前負荷運動法とする)を明らかにすることを目的とした。その結果、新たな運動パフォーマンスの即時的な改善法として事前負荷運動を用いる場合、単に関係する筋群に着目して大きな負荷を加える「強度な事前負荷運動」だけでなく、波及させたい運動の基本的な全体運動構造を担保するような「軽度な事前負荷運動(補助運動)」と組み合わせて取り入れる必要性を見出した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の成果における学術的な意義は、運動学習における「運動の転移」に関する研究や知見に貢献するものと考える。具体的には、強度の事前負荷運動を行うことと基本的な運動構造を担保した軽度な事前負荷運動(補助運動)を適切に組み合わせがないと、目指す運動技能を成就するための新たな運動意識やフォームを学習者へ無意識的に誘導できないということを示したことである。このことは、体育科教育やコーチングの研究で、目指す運動技能改善に求められる運動教材や練習運動をどのように選択し、配置すべきかを考える研究において重要な手がかりを提示したものと考える。
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