研究課題/領域番号 |
19K11621
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59030:体育および身体教育学関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
久代 恵介 京都大学, 人間・環境学研究科, 教授 (60361599)
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研究分担者 |
小高 泰 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 情報・人間工学領域, 主任研究員 (10205411)
山本 真史 日本福祉大学, スポーツ科学部, 准教授 (40736526)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 運動 / 感覚 / 認知 / 空間 / 身体 / 見積り / 巧緻性 / 主観 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究プロジェクトでは「運動のうまさ」を普遍的に評価する方法の獲得を目指す。ここでいう「運動がうまい」とは、ある特定の状況や状態にある個体がおこなう運動現象ではなく、すべてのヒトにおいて目的の行為を適切・正確、かつ効率的におこなう能力を示す。ヒトの持つこの普遍的な運動行為達成の能力は空間的な拡がりを持つと考えられ、我々はこれを『認知運動空間』とよぶこととした。本研究プロジェクトではヒト行動実験を通して『認知運動空間』の定量を試みる。これにより「運動のうまさ」の本質を明らかにし、その成果を社会に還元し得る形で提供することを目的とする。
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研究成果の概要 |
本研究プロジェクトでは、ヒトの洗練された身体運動の背後に存在する感覚、認知、運動機能の理解をめざした。ヒトは身体周辺環境から情報を入力し、中枢において身体周辺空間を再構成していると考えられている。中枢に表象された空間に加え、自己の身体要素、心理状態、運動イメージ等を考慮した認知空間を参照しながら、目的の運動行為の達成可能性を判断し実行していると考えられる。本研究プロジェクトでは、中枢に表象される認知空間の機能的性質を定量し評価した。その結果、ヒトは自己の感覚、運動、認知機能を動的かつ柔軟に関連付けながら行為を行っていること、さらにそれは意識にのぼらないレベルで制御されている様子がうかがえた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究プロジェクトは、ヒトの運動行動現象に対して運動学的な解析を行うことにより、感覚、認知、運動機能の関連性を調査した、行動制御学分野の基礎研究である。本研究プロジェクトで得られた研究成果は、医学・理学療法学、発育発達学、スポーツ科学など、さまざまな学問領域に関わる基礎知識になり得るのと同時に、高齢者の安全、交通工学、人間工学といった社会領域にも波及し得る。これにより、実生活に現存する問題へ解決手段や生活の質向上への貢献が期待される。
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