研究課題/領域番号 |
19K11641
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59040:栄養学および健康科学関連
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研究機関 | 香川大学 |
研究代表者 |
橋本 剛 香川大学, 医学部, 助教 (80380153)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | トロンビン受容体 / 血液凝固因子 / 糖尿病 / インスリン抵抗性 / 自発活動量 / 肥満 / 脂肪肝 / PAR1欠損マウス / 肥満症 |
研究開始時の研究の概要 |
PAR1が脂肪細胞の機能異常とインスリン抵抗性を誘発するとの仮説を証明する。このために、①主にPAR1欠損マウスを用いて、食餌誘発性肥満におけるインスリン抵抗性の発症におけるPAR1の役割を生体レベルで明らかにする研究と、②PAR1欠損マウスと野生型マウスから単離した脂肪細胞および肝細胞を用いて分子細胞学的基盤を追求する研究を計画する。本研究により、PAR1を標的とした新たなインスリン抵抗性改善策の有用性を明らかにする。
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研究成果の概要 |
トロンビン受容体PAR1欠損マウスは野生型マウスに比べて、雌雄ともに体重増加が抑制されるが、体内埋込式運動計測装置を用いて自発活動量を解析すると、野生型マウスとPAR1欠損マウスの間に有意な差は認められなかった。体重に差がある高齢期(50週齢)におけるインスリン感受性は、雌雄ともに、野生型マウスよりもPAR1欠損マウスが高いことが示された。一方、若齢期(8週齢)のマウスに高脂肪食を16週間負荷すると、野生型マウスもPAR1欠損マウスも、肥満を呈するとともにインスリン抵抗性が惹起された。PAR1は加齢に伴う糖代謝障害に特異的に影響を及ぼし得ると考えられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
プロテイナーゼ活性化型受容体1(PAR1)欠損マウスを用いて、主に生体レベルでの解析を行った。若齢期(8週齢)から高齢期(80週齢)に至るまで幅広い週齢において、PAR1欠損マウスと野生型マウスを解析し、さらに野生型マウスに対するPAR1拮抗薬による治療介入効果を検証することで、PAR1が加齢性糖代謝障害に関与していることを明らかにした。生活習慣病とは異なる対策の必要性が提唱されている高齢者の糖代謝障害に対して、特異的な改善策を解明しようとする足掛かり的な研究成果という点において社会的意義が大きいものと考えられる。
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