研究課題/領域番号 |
19K11645
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59040:栄養学および健康科学関連
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研究機関 | 静岡県立大学 |
研究代表者 |
市川 陽子 静岡県立大学, 食品栄養科学部, 教授 (50269495)
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研究分担者 |
大槻 尚子 静岡県立大学, 食品栄養科学部, 助教 (20825004)
下位 香代子 静岡県立大学, 食品栄養科学部, 客員教授 (10162728)
合田 敏尚 静岡県立大学, 食品栄養科学部, 特任教授 (70195923)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | フラボノイド / 調理変化 / ヒト試験 / 生体内炎症指標 / 機能性活用 / 高フラボノイド食 / 食事 / 生体内炎症マーカー / 食事摂取 / 調理方法 |
研究開始時の研究の概要 |
これまでに引き続き、フラボノイドの供給源となる食材について、各調理方法による調理後のフラボノイド含有量、総ポリフェノール量および抗酸化活性を測定、データを収集し、これを食品加工、食事の設計に活用できるよう整理する。また、食事(開発済みのフラボノイド低減食+フラボノイド含有量の多い食品1品)として摂取した際のフラボノイドの体内動態を摂取後9時間まで追い、傾向を明らかにする。さらに、高フラボノイド食の短期継続摂取による血中炎症マーカーへの影響を、酸化ストレス状態にあると想定される肥満の被験者への介入試験で明らかにする。
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研究成果の概要 |
外食・中食等で利用可能なフラボノイド摂取方法を検討するため、業務用厨房で汎用されるスチームコンベクションオーブンを用い、5種類の調理法による食材のフラボノイド含有量、抗酸化能等の変化を測定し、一般調理法の結果と比較した。フラボノイド含有量は「煮」調理で有意に減少する一方、豆腐において「焼き」、「蒸し」で有意に増加した。 高フラボノイド食の短期継続摂取が生体内炎症指標に与える影響をヒト試験により検討した。BMI>25 kg/m2の肥満グループにおいて、7日間の継続摂取後で血中フラボノイド濃度が有意に上昇し、全血細胞中IL - 1β等の炎症性サイトカインの遺伝子発現量の有意な低下が確認された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
食産業で導入率の高いスチームコンベクションオーブン調理による食材中のフラボノド含有量等の変化についてはほとんど報告がない。今後食品数を増やして検証し、データを蓄積することにより、中食、外食におけるヘルシーメニューへの応用等、食環境整備の上でも意義がある。 また、高フラボノイド含有量の食事の継続摂取では、肥満者において抗炎症作用が確認された。慢性的な炎症状態にある人に対しては、高フラボノイド食摂取が有効であること示された。さらに対象を増やして検証する必要があるが、本研究の結果は、生活習慣病予防のための食品機能性の食事への応用、食事の摂り方を提示するための有益な知見となりえる。
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