研究課題
基盤研究(C)
大腸癌に伴う癌悪液質発症の、特に骨格筋量減少にかかわる血清中miRNA群を同定し、新たな非侵襲的診断マーカーを確立し、癌悪液質の機序解明と治療法開発を目的とするTwo way approachを行い、極めて予後不良な経過をたどる悪液質に苦しむ大腸癌患者の予後・QOLの向上をめざすことを目的とする。
大腸癌患者における術前血清miR-203発現とサルコペニアの指標であるPMIと顕著に負の相関を認め、さらには、miR-203発現高発現は骨間筋細胞において細胞増殖を抑制し、アポトーシスを誘導することを証明した。大腸癌患者における血清中miR-203高発現はmyopeniaのリスク評価として有用なバイオマーカーであり、miR-203がmyopeniaを抑制する治療ターゲットになり得る可能性が示唆された。
大腸癌Sarcopenia発症に関与するmiRNAに関して、そのバイオマーカーとしての有用性には大きな期待が寄せられると考えられる。今回、血清中のmiR-203発現が骨格筋量減少にかかわることが証明され、新たな非侵襲的診断マーカーとなり得ることが示唆された。miR-203が筋細胞のアポトーシスを誘導することで癌悪液質に関与することが証明されたことからも、今後は新たな治療法開発のターゲットとなり得る可能性があり、サルコペニアの克服に向けた重要な意義があると考える。
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すべて 雑誌論文 (8件) (うち国際共著 3件、 査読あり 8件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (8件)
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