研究課題/領域番号 |
19K11673
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59040:栄養学および健康科学関連
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研究機関 | 聖徳大学 |
研究代表者 |
深津 章子 聖徳大学, 人間栄養学部, 准教授 (10709778)
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研究分担者 |
池本 真二 聖徳大学, 人間栄養学部, 教授 (10176117)
大久保 研之 聖徳大学, 人間栄養学部, 教授 (40194097)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 糖尿病 / 脂質 / 脂肪酸 / 食事療法 / 脂質異常症 / 飽和脂肪酸 / 食事性コレステロール / 食品交換表 / 食事性脂肪酸 / インスリン抵抗性 / 炭水化物 |
研究開始時の研究の概要 |
糖尿病の合併症として、生命予後に直結する心血管疾患が増加している。血中中性脂肪とLDLコレステロールは、血糖コントロール指標であるHbA1cより強い心血管疾患の危険因子であると報告された。「炭水化物」「脂質」それぞれが、血糖コントロールと血中脂質の両方に影響するため、両栄養素の最適な関係性を調べる必要がある。 糖尿病患者における血糖管理と脂質管理の両立を目指した炭水化物と脂質の摂取比率と適正な脂肪酸組成を明らかにするために、炭水化物と脂質の量や質が異なる食事を摂取した後の生体反応、それらを継続摂取したときの影響、さらに異なる栄養食事指導をしたときの評価をおこなう。
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研究実績の概要 |
糖尿病の食事療法においては、糖尿病が動脈硬化性疾患の大きなリスクであることから、脂質エネルギー比率20~30%を目安にしながら、25%を上回る場合は、飽和脂肪酸を減らし、多価不飽和脂肪酸を増やすなど脂肪酸組成に留意する必要がある。特に、n-3系多価不飽和脂肪酸は高トリグリセライド血症を改善するため積極的に摂取することが望ましく、反対に工業油に含まれるトランス脂肪酸は控えるべきとされている。 これら脂質の「量」と「質」に配慮した食事を考えるにあたり、「揚げ物料理」に注目した。揚げ物料理は、エネルギーや脂質の過剰摂取につながりやすい料理として、栄養指導の場面でも取りあげられることが多い。揚げ物料理と各種疾患リスクをレビューした報告でも、揚げ物の摂取頻度といくつかの疾患の発症リスクは関連することが明らかになっている。 一方、揚げ物料理には、家庭で調理したものだけでなく、惣菜や冷凍食品などもあり、これらは使用する揚げ油や調理温度、油の使用回数、調理後の保存状態などが異なると考えられ、すべてを同じ揚げ物料理として一括りにすることは適切でない可能性がある。 そこで、異なる揚げ油を用いて調理した揚げ物料理と、異なる揚げ油を用いていると表示されている加工食品をサンプリング購入して、それらの脂質量、脂肪酸組成(トランス脂肪酸を含む)およびコレステロール量を測定した。今後、測定結果を分析を進めていく予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
申請時には、ヒトを対象として脂質量と脂肪酸組成を変更した食事を提供する負荷試験を計画していたが、新型コロナウイルス感染症流行の影響を受けて、食品成分のサンプリング調査やアンケート調査等に変更した。当初の計画とは変更したものの、研究課題を解決するための研究を進めているため。
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今後の研究の推進方策 |
糖尿病をもつ人と糖尿病のない人に対して、脂質摂取についての知識や意識を質問するアンケート調査を実施したため、その解析を進める。また、適切な脂質量と脂肪酸組成の食事を選択するための指導方法を検討する。
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