研究課題/領域番号 |
19K11681
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59040:栄養学および健康科学関連
|
研究機関 | 摂南大学 |
研究代表者 |
岩崎 綾乃 摂南大学, 薬学部, 講師 (20319792)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
|
キーワード | 食物繊維 / 薬物相互作用 / 糖尿病治療薬 / ビグアナイド / メトホルミン / 生活習慣病治療薬 / Caco-2細胞膜輸送 / 遊離薬物量 / アルギン酸ナトリウム / 生活習慣病 / 治療薬 / 相互作用 / 食品多糖類 |
研究開始時の研究の概要 |
食品多糖類の食物繊維は生活習慣病の発症やそのリスク因子の減少に役立つとされ、いわゆる健康食品や保健機能食品にも利用されている。医薬品を服用する人がこれらの食品を摂取した場合、「薬と食物繊維の相互作用」について問題となることが考えられる。しかし、薬、特に生活習慣病の治療薬と食物繊維との相互作用は明らかになっていない。 本研究では、生活習慣病の治療薬と食物繊維の相互作用を明らかにするために、薬の薬効発現の過程における遊離薬物量、小腸膜輸送、血中濃度に対する食品多糖類の影響を精査する。これらの検討により食物繊維を多く含む健康食品と薬の「のみ合わせ」について基礎的な知見をもたらすことができる。
|
研究成果の概要 |
食物繊維(DF)と生活習慣病治療薬の相互作用について、薬効発現の過程に係る遊離型薬物量および小腸での薬物透過に対するDFの影響に着目し検討した。その結果、混合するDFの種類と混合時の液性が遊離薬物量に影響することを明らかにした。糖尿病治療薬のビグアナイド薬とDFのアルギン酸ナトリウムの混合では、水中で遊離薬物量が減少することおよび小腸上皮細胞の特徴を有するCaco-2細胞膜の薬物輸送量が減少することを明らかにした。薬物の1回服用量と健康食品等での摂取量を考慮すると、医薬品を服用する人がDFを多く含む健康食品等を同時に摂取した場合「薬とDFの相互作用」に注意する必要があることが示唆される。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
食物繊維は生活習慣病の発症やそのリスク因子の減少に役立つとされ、いわゆる健康食品や保健機能食品にも利用されている。本研究では、食物繊維と薬の組み合わせによっては遊離薬物量の減少や薬物の小腸細胞での輸送量の減少が生じる結果が得られ、食物繊維と薬の相互作用の一端を明らかにすることが出来た。本研究は、健康食品中の食物繊維の1回摂取量を考慮した実験であり、毎日の服用が必要な生活習慣病の治療薬と食物繊維を含有する健康食品を同時に摂取することには相互作用に注意が必要であることを社会に示すことが出来た。
|