研究課題/領域番号 |
19K11695
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59040:栄養学および健康科学関連
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研究機関 | 京都府立大学 |
研究代表者 |
小林 ゆき子 京都府立大学, 生命環境科学研究科, 講師 (10381930)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | スポーツ貧血 / 高強度運動 / 低栄養 / 運動誘発性溶血 / 鉄代謝 / ビタミン / 鉄 / 食事量 / ビタミンC / 運動性溶血 / ビタミンD / 摂食制限 / 高強度運動負荷 / 酸化ストレス |
研究開始時の研究の概要 |
運動誘発性貧血(スポーツ貧血)は、主に運動による血管内溶血が関係しており、治療や予防方法は未だ十分に確立されていない。鉄欠乏性貧血が内在することが多い運動誘発性貧血は、食事量の絶対的欠乏が発症要因としてあげられる。これまでに激しい運動時における摂食量の減少や消化管機能低下は報告されていたが、申請者は最近、連続高強度運動負荷時は低栄養状態が軽度であっても貧血が発症する可能性を見出した。本研究では、低栄養の進行状態における鉄代謝や酸化損傷の視点を含めた運動誘発性溶血発症機構を検証し、運動誘発性貧血に対して有用で具体的な栄養科学的アプローチ法について提案することを目的とする。
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研究成果の概要 |
本研究では、高強度運動により摂食量が低下した状態下もしくは消費エネルギー量に見合わない低摂食量の状態下での鉄代謝変動や炎症の視点を含めた運動誘発性貧血に至ると考えられる機構についてラットを使って観察し、さらにヒト競技者において高強度運動時の摂食状況や鉄代謝変動を調査した。その結果、動物試験からは高強度運動時には食事量が減少すること、高強度運動の継続負荷と食事量低下は血球維持を優先した鉄代謝変動を生じさせることが示唆された。そしてヒト競技者の調査から、継続トレーニングによる血球状況や鉄代謝の変動が確認され、摂取栄養素が鉄代謝調節に関係する可能性が見出された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
運動誘発性貧血の発症が血管内溶血のみならず慢性炎症による鉄代謝変動や臓器の酸化損傷に影響を受け、それに食事量や食事の質が関わることが明確になれば、運動誘発性貧血解決の一助となる。また本研究から軽度低栄養状態における運動誘発性溶血の発症メカニズムと食事介入の重要性について明示することができれば、適正な栄養状態や運動習慣の定着、身体活動量の増加などを通じた国民の健康増進に向けて大きく貢献できると考えている。
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