研究課題/領域番号 |
19K11727
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59040:栄養学および健康科学関連
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研究機関 | 名古屋女子大学 |
研究代表者 |
近藤 貴子 名古屋女子大学, 健康科学部, 講師 (60737203)
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研究分担者 |
鵜川 眞也 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 教授 (20326135)
田辺 賢一 名古屋女子大学, 健康科学部, 講師 (60585727)
稲垣 彰 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 研究員 (70405166)
三好 規之 静岡県立大学, 食品栄養科学部, 准教授 (70438191)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | プレバイオティクス / フラクトオリゴ糖 / 感音性難聴 / 内耳 / 感音性難聴の / 酸化ストレス / 聴覚機能 / 内耳神経 / 難聴 / 蝸牛神経 |
研究開始時の研究の概要 |
感音性難聴は、高齢者の問題にとどまらす、若者のイヤフォンの不適切な使用による発症リスク増加という問題が提起されている。進行性難聴マウスに、プレバイオティクスであるフラクトオリゴ糖(FOS)を投与すると、腸内細菌叢の変動を介し、聴覚機能保護作用がある脳由来神経栄養因子が著しく増加することを見いだしている。本研究は FOS摂取による感音性難聴の発症・進行抑制効果の確証、および、FOSによる聴力低下抑制の分子機構を解明し、新規プレバイオティクス効果として感音性難聴への有効性を明らかにする。成果を感音性難聴の罹患者数の減少、栄養指導法の確立および機能性食品などの開発につなげけたいと考えている。
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研究成果の概要 |
プレバイオティクスが、生活習慣病や原因不明の難治性疾患の発症制御に関わることが解明されている。本研究では、プレバイオティクス効果をもつフラクトオリゴ糖(FOS)が感音性難聴に有効であるか検討した。難聴モデルマウスにFOSを継続投与し、FOSで変動する腸内細菌叢の構成や腸内細菌産生短鎖脂肪酸の増加を明らかにした。内耳においてはFOSによる短鎖脂肪酸の受容体の上昇を明らかにした。聴力機能に関しては、FOS による内耳の遺伝子発現変動および聴力閾値への効果を明らかにした。プレバイオティクスが聴力機能維持に有効であることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
感音性難聴は、聴覚を司る蝸牛および聴覚中枢の障害である。蝸牛の細胞は再生不可で、障害を受けると聴力の回復は困難である。そのため、発症予防と進行抑制が重要となる。プレバイオティクスは、腸内環境を改善することで有益な効果をもたらす。プレバイオティクスのフラクトオリゴ糖を難聴マウスに摂取させたところ、腸内細菌叢の変動を介し、酸化ストレスが低下し、聴覚機能保護因子が著しく増加した。 本研究の長期目標は、「食生活から難聴を予防する」方法の確立である。研究成果は、感音性難聴の罹患者の減少だけでなく、栄養指導の確立、推奨栄養素の特定や機能性食品の開発などに発展し、食を通しての健康維持・促進に大いに役立つ。
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