研究課題/領域番号 |
19K11728
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59040:栄養学および健康科学関連
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研究機関 | 愛知医科大学 |
研究代表者 |
笹倉 寛之 愛知医科大学, 医学部, 特別研究助教 (50751616)
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研究分担者 |
武内 恒成 愛知医科大学, 医学部, 教授 (90206946)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 細胞外マトリックス / PQQ / dualoxidase / 再生・修復 / 化学誘導体 / 糖鎖 / 活性酸素 / 糖鎖生物学 / レドックス / コンドロイチン硫酸 / 再生環境 / 脊椎損傷 / モデル生物 / シナプス / 傷創傷・再生 / dual oxidase / コラーゲン / ECM(細胞外マトリックス) / PQQ(ピロロキノリンキノン) / 分子遺伝学 |
研究開始時の研究の概要 |
細胞外マトリックス(ECM)は組織・器官の発生・維持・再生に重要な役割をはたす。静的な構造体と考えられてきたECMが、ECMリモデリングとよばれる動的な変化により再生・感染防御・個体の寿命延長など多彩な生命現象に積極的に関与することが近年示されている。しかしながら、その制御メカニズムは不明である。本研究では、レドックスシグナルという新たな観点からECMの主要分子であるコラーゲンと糖鎖が協調してリモデリングを行うメカニズムを解明する。本申請者らの独自の発見である補酵素PQQとそのエフェクターであるレドックスシグナルとコンドロイチン硫酸を手掛かりに未開拓なECMリモデリング制御を解明する。
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研究成果の概要 |
本申請者らの発見である補酵素PQQとそのエフェクターであるレドックスシグナルとコンドロイチン硫酸を手掛かりに, 細胞外マトリックス(ECM)リモデリングの研究を行った。PQQがin vitro の系で、ECMの主要成分であるコラーゲン、コンドロイチン硫酸の発現を低濃度条件で上昇させた。PQQの効果を検証するために共培養細胞凝縮系を確立した。線虫C. elegans にPQQを投与することで表皮の傷修復を促進することを個体レベルで示した。PQQ誘導体を化学合成し、その中の一つがPQQに比べ dualoxidase 活性化能を上昇させること、過剰投与による生体毒性を大幅に軽減させることを見出した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
補酵素PQQは緑茶など多くの食材に含まれ、サプリメントとして流通している機能性食品素材である。本研究でPQQが細胞外マトリックス主成分であるコラーゲン、コンドロイチン硫酸の発現を促進することを見出した。さらに線虫モデルにおいて皮膚損傷をPQQにより修復しうることを見出した。PQQは化粧品・点眼薬にも成分として含まれており、これらの結果は科学的にPQQがQOL向上に役立つことを裏づける。また、本研究においてPQQ化学修飾により従来の活性を増強し、安全性をより高める物質が得られることを示した。補酵素であり高機能素材であるPQQの化学修飾によりQOL向上につながる物質が得られる可能性が示された。
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