研究課題/領域番号 |
19K11736
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59040:栄養学および健康科学関連
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研究機関 | 地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所) |
研究代表者 |
三浦 ゆり 地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所), 東京都健康長寿医療センター研究所, 研究副部長 (00216574)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 健康長寿 / 糖鎖 / グライコプロテオミクス / 血漿タンパク質 / 長期縦断コホート / 慢性炎症 / 質量分析 / 老化 / グライコミクス / シアル酸 |
研究開始時の研究の概要 |
研究代表者らがこれまでに発見した「健康長寿糖鎖」の生物学的な意義を明らかにする。具体的には、① ヒト血漿解析による健康長寿糖鎖の出現と慢性炎症との相関について、② 糖鎖リモデリングマウスの解析による健康長寿糖鎖の炎症に対する防御作用について、③ 健康長寿糖鎖によるハプトグロビンの機能制御について検討する。本研究により、慢性炎症と健康長寿糖鎖の関連性のみならず、キャリアタンパク質の機能変化を含めた生物学的意義や、加齢により亢進する慢性炎症への応答能との関連について新たな知見が得られる。本研究は、老化プロセスの理解を格段に深め、健康長寿糖鎖を利用した新たな健康管理システムへの展開を目指す。
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研究成果の概要 |
研究代表者らがこれまでに発見した「健康長寿糖鎖」の生物学的な意義を明らかにし、健康長寿あるいは老化のメカニズムを解明することを目的とした。本研究では、長期縦断コホートを用いた観察研究と、糖転移酵素の遺伝子改変を用いた検証研究を行った。その結果、超百寿者に多い健康長寿糖鎖は、糖尿病性認知機能低下に関連して減少する傾向にあることが明らかになった。超百寿者は、糖尿病が少なく、加齢による認知機能低下が抑制されることが知られている。これらより、健康長寿糖鎖が究極の老化の「結果」として出現しているのではなく、認知機能の維持など健康長寿の「要因」に関連している可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では健康長寿糖鎖の生物学的な意義を明らかにするため、長期縦断調査を用いた観察研究と糖鎖リモデリングマウスを用いた検証研究を行うことを目的とした。長期縦断調査を用いたグライコプロテオミクスにより、糖尿病性認知機能低下において健康長寿糖鎖が減少する傾向にあることを明らかにし、健康長寿糖鎖が認知機能の維持など健康長寿の「要因」に関連する可能性を示唆した。現在進行中の慢性炎症に関する観察研究や糖鎖リモデリングマウスを用いた検証研究により、さらに健康長寿糖鎖の健康長寿達成への寄与が明らかになれば、これらの糖鎖をバイオマーカーとする高齢者の健康管理システム開発に発展することが期待される。
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