研究課題
基盤研究(C)
近年、虚血性心臓病の頻度や医療費は増加し、特に冠動脈に過剰な収縮反応を来たし、胸痛 や突然死を引き起こす冠攣縮性狭心症は、近年、日本のみならず欧州でも多いと報告される。 薬剤抵抗生の難治性冠攣縮も問題である。しかし、冠攣縮性狭心症に対する運動療法(心臓 リハビリテーション)の有効性や機序は不明である。我々は、冠攣縮の病態形成に、冠動脈 外膜の炎症や血管平滑筋細胞の過収縮分子機構 (Rhoキナーゼ活性化)が重要であることを、 動物実験から臨床研究にて明らかにしてきた。本研究の目的は、冠攣縮 性狭心症に対する運動療法・心臓リハの有効性を検討し、その細胞・分子機構を明らかにすることである。
冠攣縮性狭心症(VSA)に合併した冠微小血管拡張障害はアデノシン負荷心筋 dynamic CT Perfusion により評価可能であり、運動耐容能低下に関与していた。さらに標準治療であるカルシウム拮抗薬投与に運動療法を追加することで運動耐容能、胸痛発作頻度が改善し、運動療法の VSA に対する有効性が示唆された。
我々は、冠攣縮性狭心症の病態において、冠動脈の外膜側の炎症が重要な役割を担うことを明らかにしてきた。冠攣縮性狭心症にしばしば合併する冠微小循環障害を改善しうる定期的運動療法の検討は国内・国外含めて報告がなく、オンリーワンの研究である。本研究結果により、日本や欧米で近年増加している虚血性心臓病の主因の一つである冠攣縮に対する運動生理学的病態の更なる理解および患者の生活の質の向上に大きく寄与しうることが期待される。
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