研究課題/領域番号 |
19K11770
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59040:栄養学および健康科学関連
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研究機関 | 同志社大学 |
研究代表者 |
三田 雄一郎 同志社大学, 生命医科学部, 助教 (70609122)
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研究分担者 |
田所 弘子 国立研究開発法人国立がん研究センター, 研究所, 研究員 (10770133)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | Selenoprotein P / SECIS / noncoding RNA / 翻訳 / Translation |
研究開始時の研究の概要 |
近年、Sec(Cysの硫黄がSeに置き換わったアミノ酸)含有タンパク質のSelenoprotein P (SeP)は糖尿病を悪化させる因子であることが明らかになった。SeP mRNAの3’UTR内にはSec挿入配列(SECIS)と呼ばれる特殊な配列が存在したんぱく質にSecを挿入している。SeP mRNAにはantisense RNA (L-IST)が存在し, mRNA量非依存的にSePたんぱく質量を減少させるがメカニズムは詳しくわかっていない。本研究では1).L-ISTによるSeP翻訳制御メカニズムの解析,2).L-ISTの必要配列の同定,3).L-ISTの体内輸送の存在の立証,4).L-ISTを利用したSec翻訳調整による糖尿病治療法の開発を行う。
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研究成果の概要 |
Se含有タンパク質Selenoprotein P(SeP)には内在性antisense RNAであるL-ISTが存在する。SePを発現しているHepG2細胞にL-ISTを過剰発現させると、mRNA量非依存的にSePタンパク質が減少した。そのメカニズムとして、L-ISTがSeP mRNAとSBP2との結合を阻害し、その結果、mRNAに結合しているリボソーム量が減少することによって、翻訳段階を特異的に阻害していることが明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
SePは糖尿病や肺高血圧症を悪化させる因子であることが明らかにされている。そのため、SePを減少させることは、これらの疾患の新たな治療標的になりうると考えられる。L-ISTは、SeP mRNA量非依存的にSePタンパク質量を減少させることができる。そのため、SePの翻訳制御が新たな治療標的として有望であると考えられる。 また、Se含有タンパク質の翻訳制御メカニズムは現在でも詳細が明らかになっていない。今回新たに同定したL-ISTによるSeP翻訳抑制メカニズムは、Se含有タンパク質の翻訳制御メカニズムに新たな視点を提示できたと考えられる。
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