研究課題/領域番号 |
19K11790
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59040:栄養学および健康科学関連
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研究機関 | 奈良女子大学 |
研究代表者 |
菊崎 泰枝 奈良女子大学, 生活環境科学系, 教授 (60291598)
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研究分担者 |
小倉 裕範 奈良女子大学, 生活環境科学系, 教授 (60304557)
新田 陽子 お茶の水女子大学, 基幹研究院, 准教授 (70403318)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | ヒスタミン生成菌 / モルガン菌 / 抗菌性 / メドウスウィート / クローブ / エラジタンニン / ガロイルグルコース / ヒスタミン / ヒスチジン脱炭酸酵素 / 抗菌活性 / 加水分解性タンニン / ヒスタミン産生抑制 / タンニン / フォトバクテリウム / ヒスタミン食中毒防止 / 食用植物成分 |
研究開始時の研究の概要 |
ヒスタミンを起因とするアレルギー様食中毒は、食品付着菌由来のヒスチジン脱炭酸酵素(HDC)の作用により、食品中のヒスチジンからヒスタミンが生成し蓄積することが原因で発生するが、ヒスタミンは熱に安定で加熱調理では防ぐことができない。本研究は、長年食習慣のある安全な食用植物からヒスタミン蓄積を阻止する成分を探索し、化学構造を解明するとともに、その作用が食品付着菌の増殖抑制作用、HDCの阻害のいずれによるものかを明らかにする。さらに、活性成分の食品中でのヒスタミン産生抑制効果を検証し、アレルギー様食中毒防止剤への活用の可能性を検討する。
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研究成果の概要 |
給食施設等で毎年発生しているヒスタミンに起因するアレルギー様食中毒は、ヒスタミンが熱に安定であるため調理段階では防ぐことができず、食品の流通・保蔵段階でヒスタミンの蓄積を防ぐことが重要である。ヒスタミン蓄積は食品に付着したヒスタミン生成菌に起因しているため、本研究では、魚肉中のヒスタミン産生を抑制した食用植物のメドウスウィートとクローブに着目し、ヒスタミン生成菌に対する抗菌成分の探索を行った。その結果、抗菌成分として12種のエラジタンニンと3種のガロイルグルコースを同定し、これらの成分がヒスタミン蓄積抑制に寄与していることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
毎年学校給食施設等で被害が発生し、加熱調理では防ぐことのできないヒスタミンに起因するアレルギー様食中毒を防止する対策を見出すことは、国民生活の質の向上に資する社会的意義のある課題の一つである。本研究では、長年食経験のある安全な食用植物から、ヒスタミン食中毒の原因となるヒスタミン生成菌の増殖抑制作用を有する成分を15種見出すことができた。本研究は、有効かつ安全なヒスタミン食中毒防止剤の開発に向けた基礎的研究と位置付けられる。
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