研究課題/領域番号 |
19K11798
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59040:栄養学および健康科学関連
|
研究機関 | 北里大学 |
研究代表者 |
緒形 雅則 北里大学, 医療衛生学部, 准教授 (20194425)
|
研究分担者 |
石橋 仁 北里大学, 医療衛生学部, 教授 (50311874)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
|
キーワード | 注意欠損多動症 / 糖質制限食 / ドーパミン神経系傷害 / 行動解析 / ケトン食と薬剤の併用効果 / ドーパミン神経系 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、注意欠損多動症(ADHD)の症状に対する糖質を制限したケトン食の有効性、安全性を基礎的研究により明確にし、さらにその効果発現の機序を解明する。 幼若期ドーパミン神経系傷害動物は、ADHDモデル動物として用いられている。本モデル動物が示す異常行動に対するケトン食の長期摂取の効果を複数の行動試験により確認する。さらにケトン食摂取がADHD治療薬の効果におよぼす影響を調べ、食事療法としての有用性を確認する。また、電気生理学的、組織学的手法を用いて効果発現機序を明確にし、今度のADHD治療薬の発展へと繋げる。
|
研究成果の概要 |
幼若期にドーパミン神経系を傷害した注意欠損多動症(ADHD)モデルを作製し、そのモデル動物が示す異常行動に対する糖質制限食の改善効果並びに薬剤との併用効果について検討した。糖質制限食としては、高脂質のもの(HF)と高蛋白質のもの(HP)の2種類を用いた。 当モデル動物は新規環境下で多動を、慣れた環境下で運動量の低下を示した。また不安関連行動の減少も観られた。HF摂取群では、慣れた環境下での運動量減少のみが有意に改善された。一方、HP摂取群では、前記に加え新規環境下での多動も有意に改善された。ADHD治療薬のアトモキセチンは多動を改善したが、糖質制限食との併用による効果増大は示さなかった。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、これまでに報告されていなかった基礎的研究による注意欠損多動症に対する糖質制限食の効果を明示した。一方で糖質制限食は、注意欠損多動症で認められる全ての症状を改善するものでなく、また糖質制限食の成分が異なることにより効果も変わることが明確となった。さらに臨床で治療薬として用いられているノルアドレナリン再吸収阻害剤と効果が異なることから、糖質制限食の改善効果は当神経系以外の関与が示唆された。
|