研究課題/領域番号 |
19K11811
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59040:栄養学および健康科学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人水産研究・教育機構 |
研究代表者 |
宮田 昌明 国立研究開発法人水産研究・教育機構, 水産大学校, 教授 (90239418)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | タウリン / セレノネイン / コレステロール / 脂肪性肝疾患 / FXR / 胆汁酸 / セレン / 水産食品 / 消化管 / トリメチルアミンオキサイド / 脂質代謝 / NAFLD / taurine / bile acid / FGF15/19 / hypercholesterolemia / selenoneine / 水産機能成分 |
研究開始時の研究の概要 |
進行すると肝硬変、肝がんとなる脂肪性肝疾患は増加の一途をたどり、成人男性の3割を超えるが、薬物療法が確立されておらず食生活による予防が最重要課題となっている。近年消化管の胆汁酸―受容体シグナルは、肝臓などの臓器に作用し脂質代謝等の肝機能の調節に関与することが明らかになり脂肪性肝疾患の予防との関連が示唆されている。この消化管胆汁酸シグナルは摂食により制御されるシグナルと考えられ、食事成分によりコントロールすることで、脂肪性肝疾患を予防できるのではないかと着想した。本研究の目的は脂肪性肝疾患の予防に関与する消化管の胆汁酸シグナルを明らかにし、疾患予防に最適な水産由来モデル食を提案する。
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研究成果の概要 |
水産物由来成分のタウリンによるコレステロール低下作用の機序が消化管胆汁酸組成変動を介する消化管の核内受容体farnesoid X receptor (FXR)シグナルの減弱に由来するという新規機序を明らかにした。タウリンが肝臓で直接作用するだけでなく、消化管を介する機序の存在を明らかにした。さらにマグロ等に多く含まれるセレン化合物のセレノネインが脂肪性肝疾患モデルマウスの肝障害と脂肪肝を軽減することを示した。さらにセレノネイン添加食を摂取するとセレノネインが肝臓に蓄積することでこれらの作用が発現することが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
タウリンのコレステロール低下作用の新規機序を解明したということにとどまらず、この作用機序は他の食事成分にも当てはまる可能性があり、これらの作用を持つ食事成分の探索や開発のための手段を提供することができた。セレノネインはマグロ等に大量に含まれ、これらの魚をふんだんに摂取することにより脂肪性肝疾患の改善や予防ができる可能性を示した。さらに本試験結果はセレノネインの機能性食品への応用が有効であることを示した。
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