研究課題/領域番号 |
19K11816
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分60010:情報学基礎論関連
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研究機関 | 山形大学 |
研究代表者 |
中西 正樹 山形大学, 地域教育文化学部, 教授 (40324967)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 量子計算機 / 量子計算モデル / 量子オートマトン / 量子アルゴリズム / 量子コンピュータシミュレータ / affineオートマトン / 量子コンピュータ / 量子計算機シミュレータ / GPGPU / マージ処理 |
研究開始時の研究の概要 |
量子計算機は従来の計算機(古典計算機)では成し得ない高速化を達成できる場合がある.その一方で,量子計算機の実現には技術的に困難な点も多く,実用規模の量子計算機が実現した初期の段階では,状態遷移やメモリの扱いに関して様々な制約が付くものと予想されている. これらのことを踏まえ,本研究では,実現初期段階の量子計算機に課されるさまざまな制約を想定し,その制約を克服する手法を考案した上で,量子計算機が古典計算機に比べて優位性があることを示すことを目的とする.また,それと同時に,実現初期の量子計算機を対象とした量子アルゴリズムの開発を行う.
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研究成果の概要 |
本研究では,実現初期段階での量子計算機を想定し,その能力の解析を行うとともに,量子アルゴリズムに対して実験的な評価を行うためのシミュレータの高速化を行った。 量子計算機の能力の理論的な解析については,実現初期段階の量子計算機をオートマトンでモデル化した。その上で,オートマトンを解析することにより,量子モデルと古典モデルの差異を理論的に証明した。 また,量子計算機の能力の実験的な解析に向けて,特定の演算について,ハードウェア上で効率的にシミュレーションを行う手法を開発した他,高速計算のための要素技術の開発も行った。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
量子状態の扱いは技術的に困難な点が多く,量子計算機が実現した初期の段階では,状態遷移やメモリの扱いに関して様々な制約が付くものと予想されている。このような場合,状況によっては量子計算機の方が古典計算機よりも能力が低くなることが知られている.本研究の意義は,このような制約をアルゴリズム上の工夫で上手に回避し,制約のない量子計算機と同等,あるいはそれ以上に扱えるようにする手法を開発したことにある。別の見方をすれば,制約のある量子計算機がどのような状況で古典計算機より優位になるのかを解明したともいえる。
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