研究課題/領域番号 |
19K11817
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分60010:情報学基礎論関連
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研究機関 | 山形大学 |
研究代表者 |
内沢 啓 山形大学, 大学院理工学研究科, 准教授 (90510248)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 計算の複雑さ / ニューラルネットワーク / しきい値回路 / 計算複雑さ / アルゴリズム / 回路計算量理論 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は,重みなどのパラメータが既に定まったニューラルネットワークを入力とする,様々な決定問題を厳密に定式化し,それらの計算容易性,および計算困難性を明らかにすることを目指すものである.現在,多くの情報処理タスクに対して,機械学習によって得られたニューラルネットワークが卓越した性能を見せている.本研究が進展することにより,こうした構築が完了したニューラルネットワークが目に見えない形で背後に構築している情報を取り出すアルゴリズム技術の基盤を構築できる可能性がある.
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研究成果の概要 |
機械学習によってパラメータが定まったニューラルネットワークが,予め定められた特定の性質を持つかどうかを計算機を用いて判定する情報処理タスクが,一般に容易に計算できるか,あるいは計算困難となるかについて調査した.様々な性質を対象としてタスクを設定し解析を行った結果,判定したい性質の種類や,段数などのニューラルネットワークの構造によって,タスクの難しさが幅広く変化することを示した.特に,段数が1段のニューラルネットワークと2段のニューラルネットワークについては,その乖離が大きくなることを明らかにした.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究で得られた成果により,パラメータの定まったニューラルネットワークの性質を問う判定問題は,入力として与えられるニューラルネットワークの構造の違いや,判定問題として問う性質の違いによって,多項式時間で解ける場合から,現実的な時間では解けないと考えられるほど難しい問題となる場合まで,非常に幅広く変化することを明らかにすることができた.特に,段数の大きいニューラルネットワークが深層学習の分野で高い能力を示す一方で,段数の大きな学習済みのニューラルネットワークから情報を取り出すタスクが計算困難になりやすいことを,理論的に明らかにすることができた.
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