研究課題/領域番号 |
19K11818
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分60010:情報学基礎論関連
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研究機関 | 東京電機大学 (2021-2022) 群馬大学 (2019-2020) |
研究代表者 |
山崎 浩一 東京電機大学, 理工学部, 教授 (00246662)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2020年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2019年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
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キーワード | グラフ / セパレータ / 束 / 極小セパレータ / 形式概念束 / 頂点被覆集合 / 2部グラフ / ガロア接続 / 誘導マッチング数 / 極小a,bセパレータ / 完備束 / 被覆関係 / グラフセパレータ |
研究開始時の研究の概要 |
グラフのセパレータとは、それを削除することでグラフが非連結になるような頂点部分集合のことで、グラフ理論およびグラフアルゴリズムの二つの大きな研究の流れが存在している。本研究では、この二つの研究の流れを合流・融合させて、グラフの極小セパレータおよびそれと深く関係する潜在的極大クリークやbramble と呼ばれる概念の代数的構造を明らかにする。
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研究成果の概要 |
得られた成果は以下となる:(1) セパレータの集合がなす束に対してガロア接続や閉包作用素の解釈を与えた。(2) 近年注目されているk-creatureと呼ばれるグラフ構造に対して、それと親和性のある束構造を導入することで、一見無関係に見えるセパレータの既知の結果と概念束の既知の結果が、本質的に等しいことを示した。(3) 最近発見されたt-critterと呼ばれるグラフ構造を束構造の観点から検証し、k-creatureとt-critterの違いを明確にした。(4) t-critterがセパレータを生成する仕組みを束視点から考察し、その仕組みの工学的な応用例を示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
グラフセパレータの研究は、我々の生活や暮らしに間接的ながらも豊かさをもたらしている。例えば、スマートフォンやATM、交通網、インターネットなどのインフラにおいて半導体は不可欠である。またAI技術も我々の暮らしや仕事に浸透してきている。 次世代の半導体では3次元化が研究されており、部品の階層化や分割が問題となっている。また、AIの学習においても、データのクラスタリング(グループ分け)が重要である。これらの問題は、分割・分離、つまりセパレートする問題であり、グラフセパレータの問題として数理モデル化できる。グラフセパレータの知見は、間接的ではあるが、工学的・社会的な問題に対して役立っている。
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