研究課題/領域番号 |
19K11848
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分60030:統計科学関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
宮崎 智 東北大学, 工学研究科, 助教 (10755101)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 化学特性推定 / グラフ解析 / 分子特性認識 / グラフマッチング / 統計的グラフモデル / 構造データ解析 / 分子解析 / 部分構造 / 分子構造 / 化学的特性推定 / 構造解析 / 機械学習 / 確率的グラフモデル |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は統計的なアプローチにより,分子の化学的特性を決める重要な部分構造を自動抽出する手法を開発することを目的とする.はじめに,確率的グラフモデルと顕著領域を自動検出する技術を活用することで,分子構造を効率的に解析する手法を開発する.次に,確率的モデルを階層化し,分子の化学的特性を決める本質的な部分構造を高精度に解析する手法を開発する.本研究の独創性は,分子構造解析のさらなる深化を可能とする機械学習を用いた科学技術基盤を構築する点にある.人手により発見的に選ぶのではなく,統計的に自動抽出された部分構造を用いることで,より高精度かつ客観的な分子特性の解析が実現できると期待される.
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研究成果の概要 |
情報通信の発達により、インターネット上に様々な大規模分子科学データが構築されている。これら大規模な分子データから有用な知識(例えば薬理活性を決定する分子構造)を発見することが期待されている。しかし、その発見は一般的に専門家に頼っており、大規模データからの重要構造の自動抽出は挑戦的な課題である。本研究は、大規模な分子データを基に、分子の化学的特性を決める重要な構造を統計的に自動解析する手法を開発した。主な成果として、深層学習による分子の化学的特性を高精度に推定する手法を開発し、物理化学などの分子の解析に有効であることを示した。さらに、分子解析法を画像処理に活用して、魚の脂肪率推定を行った。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の成果は、分子の化学的特性を特徴づける構造を統計的に自動抽出するアルゴリズムを確立した点である。これまで専門家が人手で行っていた分子構造の発見を機械学習により自動化することで、客観的かつ高効率な発見が可能となった。これにより、客観的でより信頼性が高く、多様な分子構造を極めて効率よく抽出することが期待できる。大規模な分子データベースが利用可能となっている現在、本研究成果である統計的な解析手法により、今まで人間が想像もしなかったような新たな知見(構造)を発掘できる可能性がある。よって本研究成果は、インターネット上に構築された大規模分子データの統計解析の実用化に大きく貢献するものである。
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