研究課題/領域番号 |
19K11865
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分60030:統計科学関連
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研究機関 | 大阪公立大学 (2022) 大阪府立大学 (2019-2021) |
研究代表者 |
田中 潮 大阪公立大学, 大学院理学研究科, 准教授 (60516897)
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研究分担者 |
清 智也 東京大学, 大学院情報理工学系研究科, 教授 (20401242)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | cluster point process / likelihood analysis / likelihood geometry / textileset / foliation / bundle-like metric / normal bundle / Rayleigh quotient / TextileSet / 客観的総合指標 / 微分位相幾何学 / 葉層構造と葉層多様体 / normal vector bundle / 構造群 / Visualization / TextilePlot / (Strict) TextileSet / Envelope / 2次形式 / 標準形 / 固有値 / 擬球面 / Textile Plot / Textile Set / Differentiable Manifold / Canonical Form / Cluster Point Process / Maximum Palm Likelihood / NScluster / OpenMP / Cluster point process / Likelihood analysis |
研究開始時の研究の概要 |
統計地震学における余震データに代表される高次元クラスタリングデータを点過程論の観点から解析する.TextilePlotを数学的に定式化したTextileSetにより高次元データを可視化する.特に,TextilePlot,すなわち,TextileSetの幾何構造を解明することがそれの鍵となる.本研究において扱う高次元クラスタリングデータに対する点過程モデルは,Neyman-Scottクラスター点過程を多種類のそれの重ね合わせへ拡張した拡張クラスター点過程モデルである.
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研究実績の概要 |
‘拡張クラスター点過程に対する尤度解析’に関する研究のひとつとして,研究代表者は,本研究期間に,これに関する論文執筆依頼を受け昨年度に続き本年度も執筆している.代数多様体に対する尤度解析(likelihood analysis),特に尤度幾何(likelihood geometry)は,2022年度Fields Medallistsのひとりによる研究のひとつとして知られ,研究代表者はこれを受け,本論文において, `likelihood'に関する研究としてこれらをsurveyすることは有意義と考え,点過程に加え代数多様体に対する尤度解析及び尤度幾何への研究に至った.
`TextilePlotの幾何構造に関する研究'は, (1)昨年度に続き, TextileSet上のRiemann計量に対する葉層構造に関するbundle-like metricの許容性に関する問題を考察し知見を得ること;(2)TextileSetをRayleigh quotientにより考察し, TextileSet上, Rayleigh quotientのminimizerを得ること,以上を研究目的とし本年度の研究課題としたが,これらの研究課題に関連する研究が優先されたため昨年度以上の知見を得るに至らなかった;特に, (1)は,葉層構造のnormal bundleの構造群により特徴付けられることに注意し,この観点から(1)を考察している. (1)及び(2)に加え,研究代表者は,研究分担者より, `Stein identity'と`Poincare inequality'に関する新しい考察を受けた.我々は,研究分担者が, Sei (2016)において定義した幾何学的対象に対して,特にPoincare inequalityに関する結果を得,これらを学術論文として学術雑誌に掲載するため共同研究を推進している.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
‘拡張クラスター点過程に対する尤度解析’に関する研究は,研究代表者による先行共同研究: Tanaka et al.(2008), Tanaka and Ogata (2014)の多種クラスター点過程への拡張である.それに対する尤度解析は,研究協力者も含む共同研究に基づくが,本年度も研究代表者は,研究協力者との共同研究に至らなかった.
`TextilePlotの幾何構造に関する研究'につき,研究分担者より本研究課題と関連する`Stein identity'と`Poincare inequality'に関する考察を受け,本研究課題が,これらに関する研究分担者との共同研究に優先されたため.
以上の理由により,本研究課題の進捗状況をそのように判断した.
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今後の研究の推進方策 |
‘拡張クラスター点過程に対する尤度解析’につき,研究代表者は,研究協力者による独創的な発想を当研究課題へ反映し,拡張クラスター点過程に対する新しい尤度解析法を確立する.
`TextilePlotの幾何構造に関する研究'につき, (1)TextileSet上のRiemann計量に対する葉層構造に関するbundle-like metricの許容性に関する問題を葉層構造のnormal bundleの構造群による特徴付けに注意し考察する; (2)TextileSetをRayleigh quotientにより考察し, TextileSet上, Rayleigh quotientのminimizerを得る;特に,これは,球面上のRayleigh quotientのminimizerに関する問題のTextileSetへの拡張であることに注意する.
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