研究課題/領域番号 |
19K11868
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分60030:統計科学関連
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研究機関 | 南山大学 |
研究代表者 |
松井 宗也 南山大学, 経営学部, 准教授 (70449031)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 距離の相関係数 / ランダム・フィールド / 独立性検定 / 連続時間確率過程 |
研究開始時の研究の概要 |
「距離の相関係数」という統計量を用いて時空間データの独立性の検定を考える。この統計量は、データの次元や形式によらず、複数の確率変数の独立性を検定できる画期的なものである。以下の4つのテーマに取り組む: ① 連続時間確率過程が独立かどうかの検定、② 複数の確率場(ランダム・フィールド)の独立性の検定、③ 実データ(金融・時空間データ)への応用、④ 多様体上の確率変数の独立性検定。これらのテーマはいずれも高頻度・高次元・非線形といった大規模複雑データ解析を含む。こうしたデータへ「距離の相関係数」を応用することで、大規模複雑データをより解析し易いものとすることが研究の大きな柱である。
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研究成果の概要 |
「距離の相関係数」(Distance Correlation)という新しい統計概念を用いて時空間データの独立性の検定を考えた。この統計量はデータの次元や形式によらず、複数の確率変数の独立性を検定できる画期的なものである。この統計量を応用して、① 複数の多次元時系列が独立性を検定した。また同一の時系列モデルの自己相関性を検定した。分散不均一性のある系列では既存の方法では相関を捉えることが難しい。さらに② 複数の連続時間確率過程が独立かどうかの検定をし、③ 複数の確率場(ランダム・フィールド)の独立性の検定に応用した。これらの理論的な結果を応用して、実データ(気象データ)の解析を行った。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
統計科学において線形モデルは大きな割合を占める。そこでは異なる次元、場所や時点での確率変数間の線形な依存関係をモデル化することが重要となる。特に時系列では時点間の依存関係は最重要である。この依存関係の検出にはこれまで相関係数が使われてきた。ところが、近年社会が複雑化するにつれて非線形モデルに注目が集まってきている。例えば時系列解析における確率的ボラティリティモデルである。ここでは相関係数では検出できない依存関係も多く見られる。「距離の相関係数」は非線形モデルにおいても依存関係を検出できる汎用性の高い統計量である。本研究は、この統計量の様々な方向への応用に理論的な道筋を付けたという意義がある。
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