研究課題/領域番号 |
19K11881
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分60040:計算機システム関連
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研究機関 | 広島市立大学 |
研究代表者 |
永山 忍 広島市立大学, 情報科学研究科, 教授 (10405491)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | プログラマブルシステム / ネットワークセキュリティ / ネットワーク侵入検知システム / 機械学習 / 決定グラフ / 論理設計 / 多値論理 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,車載ネットワークへの不正侵入を高速に検知・防止するシステムを開発し,当該システムの詳細な性能評価により,その実用可能性を明らかにする.開発するシステムはランダムフォレストという機械学習に基づいているため,新たな不正侵入の手口をシステム自らが学習する自己学習機能を備えた自律システムを開発する.サイズやコスト,消費電力などの厳しい制約を満足するために,決定グラフを用いた設計手法により,ワンチップでの専用ハードウェアでシステムを実現する.
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研究成果の概要 |
本研究では,シグネチャ検知型とアノマリ検知型の両方を補完的に用いたハイブリッド型の車載ネットワーク侵入検知システムとその設計支援ツールを開発した.本システムで採用したシグネチャ検知型とアノマリ検知型はどちらも木構造に基づくハードウェアで構成されており,処理の高速性と回路サイズのコンパクトさの両方を兼ね備えている.先行研究で,シグネチャ検知型はソフトウェア実装に比べ約11~25倍の処理性能が達成できることが分かっていたため,本研究ではアノマリ検知型について集中的に研究し,木構造を多値化することで,同様のアーキテクチャで処理時間を更に約40%短縮でき,サイズも更に約20%削減できることを確認した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では,機械学習(いわゆるAI)によって,車載ネットワークへのハッキングなどの不正侵入を高速に検知するシステムを開発した.AIでの計算部分に多値決定グラフの技術を用いることで,処理の高速化だけでなく,車載などの組込み機器に必須となるサイズ削減も達成できた.新たな侵入手口にも柔軟に対応できる仕組みも備えているため,機器へのネットワークを介した不正侵入における安全性と利便性の両立が可能になった.当研究では,システムの設計・最適化手法も合わせて開発したため,車載機器に限らず,様々なIoT機器に応用することができ,当該技術の応用が進めば,より安全で快適なIoT社会が実現されるだろう.
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