研究課題/領域番号 |
19K11890
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分60040:計算機システム関連
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研究機関 | 大阪工業大学 |
研究代表者 |
木原 崇雄 大阪工業大学, 工学部, 准教授 (10736458)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 直接RFサンプリング受信機 / 時間インターリーブA/D変換器 / デジタル補正 / 電圧制御発振器 / ハーフバンドフィルタ / A/D変換器 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では次の項目を実施する。 (1)電圧制御発振器を用いてA/D変換器を構成し、それらを4つ交互に動作させることで消費電力動作 (6 mW)と高速変換 (3.68 GS/s) を両立させる。 (2) デジタル回路でA/D変換後の信号の周波数とデータレートを変換するとともに、それに含まれる不要な信号成分を除去し、12ビット相当の信号対雑音電力比を得る。 (3) 直接RFサンプリング受信機を試作し、Sub-GHz帯IoT無線通信を可能にする動作周波数 (920 MHz) と受信感度 (-90 dBm) を10 mWの消費電力で得られることを実証する。
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研究成果の概要 |
1. Simulink上で時間インターリーブA/D変換器(TI-ADC)、受信機、デジタル補正を構成した。補正によりADCから生じる不要波(ADC間のチャネルミスマッチと3次歪みによる)を除去し、SFDRを54.8 dBから66.7 dBに改善した。 2. 65 nm CMOSプロセスのデザインキットを用いて、ADCの電圧制御発振器(VCO)と受信機を配置配線・論理合成した。受信機内のデシメーション数を2から8に変えることで、デジタル回路の消費電力を15.3 mWから6.9 mWに削減できることを示した。 3. 研究成果を査読付き原著論文(1件)と査読付き国際会議論文(4件)で発表した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
時間インターリーブA/D変換器から生じる2種類の不要波(チャネルミスマッチと3次歪み)を同時にデジタル補正(信号処理)で低減した結果はこれまでになく、本研究の成果は学術的に非常に意義がある。さらに、直接RFサンプリング受信機(GS/s動作)のデジタル回路をこれほどの低消費電力(6.9 mW)で動作させた報告もこれまでにない。本受信機の集積回路(IC)が実用化されれば、無線機器のさらなる普及につながるので、社会的意義も非常に大きい。
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