研究課題/領域番号 |
19K11928
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分60060:情報ネットワーク関連
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研究機関 | 富山県立大学 |
研究代表者 |
太田 聡 富山県立大学, 工学部, 教授 (80438168)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
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キーワード | データセンタ / スイッチ網 / ネットワーク / ルーティング / スループット / Clos網 / 光スイッチ / シミュレーション / トラフィックエンジニアリング / ネットワークアーキテクチャ / グリッド・クラウドコンピューティング / ネットワーク構成・運用・管理・評価技術 |
研究開始時の研究の概要 |
制御上のオーバヘッドが少なく,高いスループットを実現するデータセンタ・ネットワークの構築手法を明らかにする.トポロジーとしてClos網を想定し,局所情報に基づく分散リバランシング制御と呼ぶフロー・レベルのルーティング手法を検討する.その優位性を明確にするため,パケット・レベルの精密な計算機シミュレーションを行い,パケットの遅延,スループットなどの性能尺度を観測し,従来技術と比較評価する.また,仮想スイッチを活用した分散リバランシング制御の実装方法を明らかにする.さらに,小規模なClos網を構築し,仮想スイッチを活用して分散リバランシング制御を実装し,実験により実現性と有用性を示す.
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研究成果の概要 |
制御上のオーバヘッドが少なく,かつ高いスループットを実現するデータセンタ・ネットワークを提供することを目的に,Clos網をトポロジーとして,輻輳を防ぐ分散リバランシング制御について研究した.まず,パケット・レベルの計算機シミュレーションを行うことで,分散リバランシング制御のスループット改善効果を明らかにした.次に,分散リバランシング制御をLinux PC上でソフトウェアとして実装し,実験系で動作確認し,実現性を示した.また実験により従来技術と比較評価し,分散リバランシング制御の優位性を確認した.同時に,Clos網やエラスティック光スイッチ網に関する基礎的な性質も明らかにした.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の成果,特に実装を行ったことで,Clos網に基づく現実のデータセンタ・ネットワークに対する,分散リバランシング制御が適用可能性について見通しがついた.また,従来技術よりも優れたスループット特性を達成可能なことを計算機シミュレーションと実験で確認したので,分散リバランシング制御はClos網の伝送能力を最大限引き出すことが可能であることを示した.これは,多くのITサービスがデータセンタを介して提供される現状では,安定した品質良いサービスの提供上,有意義である.特にビッグデータを利用するアプリケーションで要求される大きな伝送帯域の達成のため有益な結果である.
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