研究課題/領域番号 |
19K11937
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分60060:情報ネットワーク関連
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研究機関 | 電気通信大学 |
研究代表者 |
湯 素華 電気通信大学, 大学院情報理工学研究科, 准教授 (80395053)
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研究分担者 |
小花 貞夫 電気通信大学, 産学官連携センター, 特任教授 (60395043)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 歩行者測位 / チャネル状態情報 / 測距 / 電波到来角度 / マルチパス誤差 / 角度測定 / 空間相関性 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究課題は、歩車間通信システムに必要となる歩行者の位置情報を高精度に導出するために、自動運転時代高精度に測位できる車両をセンサ・測位基準点として歩行者の測位中併用する。(1)衛星からの測位信号により算出された歩行者と衛星の間の距離における誤差(以降、マルチパス誤差)の狭域相関性を調査し、(2)車両をセンサとして収集したマルチパス誤差情報を利用して歩行者におけるマルチパス誤差を推測する技術、(3)車両の移動による電波のDoppler効果を利用して歩車間の角度情報を計測する技術、(4)測位精度を向上させるために必要となる情報を効率的にクラウドに収集し、歩行者に配信する技術、を確立する。
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研究成果の概要 |
都市部では、建物の遮蔽・反射の影響で、歩行者の測位精度が大幅に劣化しうる。本研究では、(1)衛星から直接波を受信できず、代わりに反射波を測位に使用する際、マルチパス誤差の時間・空間相関性を利用して、歩行者でのマルチパス誤差を推測・補正する。(2)衛星数不足の場合、周辺車両を測位アンカーとし、複数アンテナで、異なる受信時間の複数箇所から連続してCSIを取得して、空間軸・時間軸の二次元の要素を持つ擬似アンテナアレイを構成し、各CSIの位相差から歩車間の角度情報を推測し、2アンテナを利用したときの角度推定・測位誤差を、大きく削減できることを確認した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、マルチパス誤差の狭域相関性と時間変化特性を調査・利用し、歩行者周辺のマルチパス誤差から、歩行者でのマルチパス誤差を推測・補正することは、斬新な発想である。また、車両をアンカーとして測位に使用する際、歩行者で見た車両の角度は、複数のアンテナでの受信電波位相の空間的変化のみならず、歩行者のアンテナでパケットを受信する際、車両の移動により、異なるタイミングでの受信電波位相の時間的変化を利用して、角度を高精度に推測することが独創的な発想である。また、歩行者位置の高精度化と歩車間通信システムの普及により、歩行者の交通事故の低減が期待できる。
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