研究課題/領域番号 |
19K11966
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分60070:情報セキュリティ関連
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研究機関 | 公立はこだて未来大学 |
研究代表者 |
白勢 政明 公立はこだて未来大学, システム情報科学部, 教授 (70530757)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 暗号 / 楕円曲線 / ペアリング / 同種写像 / 高速実装 / 楕円曲線暗号 / 高機能暗号 / 耐量子暗号 / ハードウェア実装 |
研究開始時の研究の概要 |
現在インターネットの通信などで普及している楕円曲線暗号は,研究としてはペアリング写像や同種写像を使うことで高機能化(暗号にアクセス制御機能を持たせることなど),耐量子化(量子計算機出現後も安全な公開鍵暗号にすること)が進んでいる.本研究は,研究代表者が提案したMe演算を組み合わせることで,新しい楕円曲線暗号を構成することが目的である.更に,新しい暗号の効率的なソフトウェア・ハードウェア実装法を提案する.
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研究成果の概要 |
効率的に剰余算がなされハードウェア実装に適している楕円曲線を探索するアルゴリズムを提案し,そこで発見された曲線を用いた楕円曲線のスカラー倍算のFPGA実装を行った.また,楕円曲線上の2次と3次の指標を提案し,これらの指標を使う点の位数の偶奇性や3や4の倍数性の効率的な判定法を提案した.ペアリング暗号については,様々な埋め込み次数を持つペアリング・フレンドリー曲線を対象として,拡大体構成法と最終べき計算の改良を行った.同種写像暗号の1つであるSIDHについては,拡大体の構成の改良と同型写像を用いる計算法の改良を行った.楕円曲線の新しい演算であるMe演算を用いた疑似乱数生成法を提案した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
電子署名ECDSAや鍵共有ECDHEを含む楕円曲線暗号は現在SSL/TLS通信やブロックチェーン等で広く普及している.IDベース暗号やグループ署名,属性ベース暗号などの機能性を有した暗号技術である高機能暗号は,その多くは楕円曲線上のペアリング写像を利用している.楕円曲線間の同種写像は,耐量子計算機の出現後も安全性が保たれる同種写像暗号の構成に利用される.このように楕円曲線は,様々なタイプの暗号技術の構成要素となっている.本研究はこれらの暗号の高速化や新しい演算Meの暗号技術への応用に対する成果を得ており,暗号技術や情報セキュリティ分野に貢献した.
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