研究課題/領域番号 |
19K11978
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分60080:データベース関連
|
研究機関 | 筑波技術大学 |
研究代表者 |
渡辺 知恵美 筑波技術大学, 産業技術学部, 准教授 (20362832)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
|
キーワード | 学習データ分析 / ピアラーニング / 暗号化データベース / 教育データ分析 / 遠隔講義 / 個人情報保護 / 教育 / 学習分析 / クラウドソーシング / オンライン学習 / プライバシ保護 / ファシリテーション / 準同型暗号 / 適応的学習 / EdTech |
研究開始時の研究の概要 |
近年、学習者の学習過程において詳細な学習履歴を活用することによって学習者一人一人の特性や状況に応じた学習コンテンツの推薦を行う適応型学習システムが普及し、指導者も学習履歴を分析し指導内容を改善できる。しかし学習履歴は学習者にとっての個人情報であり、学習システム運営者や指導者によるデータの悪用から学習者を保護する必要がある。 本研究では学習者のプライバシを保護するデータの管理および提示手法を研究する。プライバシを保護しながら学習システムが学習者の特性や状況にあわせた適用的学習と指導者がデータの分析によって指導内容改善を可能にするため、データ匿名化手法および暗号化された学習履歴管理基盤の開発を行う。
|
研究実績の概要 |
教材動画を用いた自己学習環境において字幕データと動画視聴履歴から学習者が理解に苦労した箇所の検出を行う仕組みを提案する。自己学習の流れとして、一通り動画を視聴したのち内容を学習者視点でまとめ、動画に対応する問題を解くという流れで行う。動画の文字起こしデータを用いて動画の内容を学習項目ごとにセグメンテーションし、それぞれの動画セグメントに対して理解度スコアを計算する。理解度スコアは自己学習の各フェーズにかかった作業時間と動画の視聴回数を合わせて計算することで、何度も見返し作業に苦心した箇所を検出する。また、大学数学のYoutube動画を用いて予備実験を行い、動画視聴履歴の傾向を分析した結果、こまめな動画の一時停止や問題解答時の長時間の停止状態など特徴的な傾向を見つけることができた。 本年度は個人情報保護技術を適用する前段階として、動画閲覧履歴のクリックストリームデータを対象に閲覧者の理解度分析を行うシステムを開発した。ここで用いられる個人情報データとしては、クリックストリームデータと理解度の紐付けを行うテスト結果である。分析結果として求めるものは理解度に影響の高い閲覧パターンであるため、それ以外の個別の情報を提供しないよう保護する必要がある。申請時点では暗号化データベース技術を用いて実現すると記述していたが、近年の研究動向等を踏まえた上で連合学習技術を適用するのが適切ではないかと考え、現在クリックストリームデータの保護を行うためにこのシステムを連合学習を用いて実装することを検討中である。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
個人情報保護技術と適用する応用先としての教育データ分析環境の実装をおこなった。 しかしながらここに個人情報保護技術を適用するところには至っていない。
|
今後の研究の推進方策 |
今年度提案した動画閲覧ログ(クリックストリーム)に対する生徒の理解度分析システムの詳細な実装を行うとともに、これを連合学習によって作成することで生徒の進捗状況の保護を実現しながらデータ分析を行えるようにする。
|