研究課題/領域番号 |
19K12004
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分60100:計算科学関連
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研究機関 | 香川大学 |
研究代表者 |
丹治 裕一 香川大学, 創造工学部, 教授 (10306988)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
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キーワード | ハイパフォーマンスコンピューティング / シミュレーション工学 / 医用工学 / 生理学 |
研究開始時の研究の概要 |
モデル低次元化は,大規模な非線形/線形微分代数方程式で表された原システムを縮退する方法である。低次元化された微分方程式を解析することで,効率良くシステムの動作を確認することができるため,アナログ/ディジタル/マイクロ波集積回路,プリント基板設計のための電子系設計自動化,制御器の設計に,モデル低次元化は有効に用いられ得る。しかしながら,低周波での精度を保証することが困難であったため,その有効性にも関わらず利用が進んでいないのが現状である。本研究計画では,この欠点を克服するために,低周波での精度を保証した非線形動力学システムの適応型モデル低次元化を提案する。
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研究成果の概要 |
非線形モデル低次元化を用いてCTの画像再構成を行う方法を提案した。ここで,非線形モデル低次元化手法として知られている,固有直交分解,ボルテラ級数に基づく方法,軌道区分線形化,テンソル演算について検討を行い,有効な画像再構成が行えるのは固有直交分解のみであることを示した。固有直交分解ではモデルを作成した投影データ(入力)の付近では良好な精度を与えるが,その入力から離れるに従って低次元化モデルの精度が低下することが分かった。この改良のため,想定される複数の入力を用いて分散共分散行列を作成してモデル低次元化を行ったところ,良好な精度で画像再構成が行えることを確認した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
非線形モデル低次元化は,電子系設計自動化,制御,数値解析の分野で研究が行われてきたが,本研究によって,保健・医療分野にも応用できることを示した。また,近年,モデル低次元化手法としては,固有直交分解よりも他の方法に注目が集まっていたが,これに反して固有直交分解でなければ低次元化できない問題があることを示したことは,モデル低次元化の研究にとって,非常に有益である。また,提案手法は医用画像再構成に対して,人工知能技術の導入が可能であることを示している。
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