研究課題/領域番号 |
19K12012
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分61010:知覚情報処理関連
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研究機関 | 北見工業大学 |
研究代表者 |
杉坂 純一郎 北見工業大学, 工学部, 准教授 (00599227)
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研究分担者 |
安井 崇 北見工業大学, 工学部, 准教授 (20403438)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 人工知能 / 機械学習 / ホログラム / 逆散乱問題 / 計算電磁気学 / 光情報処理 / 光散乱解析 / 線形判別分析 / 光計測 / 散乱理論 / 電磁界解析 / ニューラルネットワーク / リザバー計算 / パターン認識 / 光・電磁波 |
研究開始時の研究の概要 |
人工知能の視覚的な認識技術は、幅広い分野で関心がもたれ、重要な技術として社会に求められている。しかし、カメラで撮影した写真による従来の処理では、認識精度・信頼性に限界があり、計算機の負荷を減らすことも困難である。 本研究では、機械学習の対象を、計算機内の処理だけでなく、物体を撮影する光学系にまで拡張する。物体からの散乱波に含まれる3次元特徴情報を、光波の形態のまま抽出・圧縮し、計算機で識別結果を瞬時に出力できるようにする。本研究により、生物の眼の模倣ではない人工知能独自の完全な3次元認識システムが構築でき、写真や人間の目では正しく行えない認識処理を、正確かつ瞬時に実行できるようになる。
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研究成果の概要 |
光の回折現象を利用し、物体の立体構造を知覚できる新規システムの開発を行った。表面に微細な欠陥のある試料を照明し、その散乱光を光フィルタに透過させると、透過光の強度値から試料表面の凹凸を判別できる。この光フィルタでは、散乱光に含まれる物体の立体情報を正確に抽出できる。最適な識別結果を得るために光フィルタと電子計算機を同時学習させる機械学習アルゴリズムなど、光学系と電子計算機が一体化した新たな人工知能システムの設計を行った。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
物体表面の微細な凹凸の判別は、半導体ウェハの欠陥検査など、従来の技術では困難であった計測手法の開発が期待できる。本研究で開発した光フィルタは、散乱光がフィルタを透過する過程で機械学習と同等の演算を実現でき、通常は電子計算機のプログラムとして実装される機械学習を、新たな形態で実現するものである。このシステムの利点は、必要な演算処理をきわめて高速・低消費電力で実現でき、エネルギー効率の点でも優れた人工知能の研究開発にもつながるものである。
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