研究課題/領域番号 |
19K12018
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分61010:知覚情報処理関連
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
工藤 博章 名古屋大学, 情報学研究科, 准教授 (70283421)
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研究分担者 |
山田 光穗 東海大学, 情報通信学部, 教授 (60366086)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2020年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2019年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
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キーワード | 視覚情報処理 / オクルージョン / 視覚経路 / 色覚 / モデル / 映像 / 生体信号 / 知覚情報処理 / 立体視 |
研究開始時の研究の概要 |
オクルージョンは3D映像の知覚の研究領域だけではなく,コンピュータビジョンの研究領域において,ステレオ非対応領域という負の側面から,モデルとして詳細な検討は行われていない.しかし,人はオクルージョンを積極的に利用して,奥行き知覚や3次元物体の再構成に役立てている可能性がある.本研究で実施する分析を行うことにより,人が脳内でどのようにしてオクルージョンを知覚して,奥行き知覚に活かしているかを明らかにし,2D映像のもたらす奥行き感,3D映像におけるオクルージョンの役割の解明,等輝度知覚条件に基づいた色情報に基づいたオクルージョン知覚処理過程の解明を行う.
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研究成果の概要 |
本研究では,オクルージョン知覚機構について非侵襲での解明と,それを考慮して3次元画像を再現する手法の提案を目的としている. 高精細画像を用いて生体信号を計測するシステムの構築を行ない,オクルージョンを生じる対象である円柱を提示し解像度に着目した実験を行った.解像度の変化に対して,眼球運動では異なる応答である傾向が見られたのに対し,屈折度では,有意な差は見られなかった.また,オクルージョンを生じさせる映像刺激において色の特性に着目し,錐体の出力の情報伝達経路に関した実験を行った.刺激パターンのサイズの違いに対する応答の変化から,青色単独に関連した経路での寄与が低いことが示唆される結果を得た.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
オクルージョンの知覚は,奥行知覚に深く関わっており,立体提示手法の検討の上で,重要な要因である.近年,高精細画像の普及が見られ,より精緻な表現が可能となっている.そのような映像に対して,人間の反応が,従来の映像に対する応答とは異なっている可能性があり,これを分析することを行った.解像度に着目して,眼球運動や水晶体の厚みの変化を分析の対象とした.また,視覚刺激に対する情報の伝達経路に着目し,青色に関して処理を行う経路において,オクルージョンが生じる刺激に対する寄与について分析を行った.これらの分析は,脳内で行われている情報処理過程の解明とともに,立体提示手法の手がかりとして役立つものと考える.
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