研究課題/領域番号 |
19K12041
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分61010:知覚情報処理関連
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研究機関 | 電気通信大学 |
研究代表者 |
羽田 陽一 電気通信大学, 大学院情報理工学研究科, 教授 (80647496)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 空間発話特性 / 指向特性 / 音響信号処理 / スピーカアレイ / マイクロホンアレイ / 球面調和関数 / スピーカアレー / 能動騒音制御 / 発話特性 / 指向性制御 / 音場制御 |
研究開始時の研究の概要 |
高齢化社会に向けて補聴支援技術はますます重要性を増しており,また大きな声での会話はプライバシー漏えいにつながることが指摘されている。そこで本研究課題では,周囲に迷惑をかけずにかつプライバシーが守られたスムーズな会話を支援することを目的に,聞く側ではなく,発声者に着目し,まず,声の空間的放射指向特性を3次元的かつ動的に把握することを行う。次に,付加的なスピーカアレーを用いて発話音声を空間的に強調あるいは抑圧する方式の可能性を検討し,新たな音声コミュニケーション支援技術の基盤づくりを行う。
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研究成果の概要 |
従来,会話支援は補聴器のように聞く側の観点からの検討が主であり,発声側に着眼した研究は行われていない。本研究では,ヒトの声の放射指向特性を動的に把握し,その特性に基づいて音声を空間的に強調,あるいは抑圧する方法を明らかにすることを目的に研究を進めた。まず,無響室内にて発話の空間放射特性の測定行い,「あ」や「い」といった音韻によって放射特性が異なる可能性があることを明らかにした。さらに,スピーカアレイを用いて発話指向性の模擬を行い,コミュニケーションにおいて指向性再現が重要であるという示唆を得た。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究により,ヒトの発話放射指向特性においては個人による違いよりも音韻による違いの方が大きい可能性があることが示唆された。ただし,音韻により評価した周波数が異なるため,今後詳細な検討が必要である。一方,スピーカアレイを用いて発話放射特性を模擬した音声と模擬していない音声の比較を行い,発話放射特性の付与により話しかけらえた感じが増すなどの結果を得ており,今後のコミュニケーション支援や通信・放送における臨場感の向上に資する知見を得ることができた。
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