研究課題/領域番号 |
19K12056
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分61010:知覚情報処理関連
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研究機関 | 大阪産業大学 |
研究代表者 |
高橋 徹 大阪産業大学, デザイン工学部, 教授 (30419494)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 音源追跡 / 音声強調 / 極小音 / マイクロホンアレイ / マルチマイクロホン / 分散マイクロホン / ビームフォーミング / 音源分離 / 音源定位 / 移動音源 / 骨導音 / 気導音 / 骨伝導イヤホン / 雑音環境 / 5Gネットワーク / 音声録音 / ネットワークマイクロホンアレイ / ロボット聴覚 / 音源探索 / 音源収集 / 音声信号処理 |
研究開始時の研究の概要 |
単独で存在する極めて小さい音量の音源を収集する手法を開発し,これを出発点に研究を進める.研究の中で,極小音が他の音源にマスクされる音環境での極小音の収音に関する問題点を明らかにする.極小音収集には,非同期分散配置マイクロホンアレイを用いる.非同期分散マイクロホンアレイはチャネル毎に独立の録音系を持つことから,録音系特有の雑音がチャネル独立になりやすい性質を利用する.また非目的音の音量が大きいことを利用し,始めに非目的音の方向や音源の性質を推定し,極小の目的音を収音する手がかりにできる.本研究は,これらの性質を使って新しい収音手法の確立を目指す研究である.
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研究成果の概要 |
プロジェクトの目的は,単一の極めて小さな音源が発する音を複数のマイクロホンで捉えることであった.各マイクロホンで捉えた微弱振動を時間周波数領域で同期加算することで注目する音源を強調するアイディアに基づいて研究を進めた.同期加算時に受音レベルに応じた重み付けを行うことで音声強調処理を行った.微弱な音源は,強調処理後もレベルが小さいため背景音との区別が難しい課題もあった.目的音が移動すると,背景との差が際立つことを利用して背景音から極小音を区別する手法の実現を目指した.最終的に複数マイクロホンを用いた移動音源の追跡手法および移動に伴い最適な収音が可能なマイクロホンの選択手法を開発した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
極めて小さいレベルの音源が発する音を収音する技術は,マイクロホン素子の感度を改善することで行われてきた.本研究では,マイクロホン素子感度に依らず信号処理によって感度を改善しようという学術的に新しい試みであった.完全な時間同期が可能であれば,マイクロホン素子から得られる信号を強調することが理論的可能であった.現実には完全な時間同期は不可能であるため,時間周波数領域で不完全な時間同期でも強調する方法について検討した.本研究により単一のマイクロホン素子では収音が困難であった極めて小さいレベルの音の収音が可能になった.
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