研究課題/領域番号 |
19K12065
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分61020:ヒューマンインタフェースおよびインタラクション関連
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研究機関 | 琉球大学 |
研究代表者 |
宮城 智央 琉球大学, 医学部, 委託非常勤講師 (80573328)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 手術シミュレーション / 外科手術 / 脳神経外科 / バーチャルリアリティ / 手術戦略 / 手術訓練 / 手術教育 / リアルタイム物理変形性 / バーチャルリアリティー / 脳神経外科手術 / 手術検討 |
研究開始時の研究の概要 |
外科手術において、立体構造の正確な把握は合併症回避と手術完遂には必須である。通常の医療画像は2次元であり、3次元コンピュータ画像(3DCG)の表示には特別なデータ処理が必要となる。3DCG手術シミュレーションは手術向上に有益であるが、普及している多くのシステムは人体構造や病変部などの形状が変形しない剛性モデルであり、立体視ができず、高価である。本研究では、実際に手術予定の患者データを用いて、シミュレーションの操作者の手と頭部をバーチャルリアリティ(VR)空間へ即時に反映し、立体視可能な手術のためのリアルタイムVR変形性物理シミュレーション・システムを安価に開発し、手術への寄与を評価する。
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研究実績の概要 |
脳神経外科手術において、頭蓋骨や腫瘍の切除、脳や血管が変形する操作、止血操作が必要であり、それらの手術戦略は重要である。以上について実装したリアルタイム物理変形性脳神経外科バーチャルリアリティ(VR)シミュレーション・システムの先端技術による開発を行った。臨床症例のMRIとCTのDICOMデータからモデリングソフトにて立体メッシュモデルのFBXデータを作成した。VRのための手と頭のモーショントラッキングは市販のデバイスを使用した。リアルタイム物理変形性VRシステムは、運搬が容易なノートパソコンを用いて、プログラミングを支援する統合開発環境システムにてC♯言語にて構築した。 本システムは次が可能である。1) VR手術室内を自由に歩いて座る、2) 患者の体位や手術器具の配置などの確認、3) マクロからマイクロへのシームレスな視点変化と両眼視差調整、4) 自由な部位での開頭、5) 器具による脳や血管の変形、6) 腫瘍摘出度の自動表示、7) 血管からの出血、8) 吸引管による血腫の吸引 操作、9) 電気凝固器具や血管クリップによる止血操作、10) モデルの硬度に応じた振動触覚フィードバック、11) 複数人の参加、12) IPネットワークによる遠隔参加、13) VR空間のモデルと手術操作の実寸大シミュレート、14) 重力や流体などの物理シミュレート。 本システムは13万円(VRデバイス3万円、ノートパソコン10万円)と安価に構築でき、DICOMデータから10-60分の短時間にて作成できた。上記の実装を全て実現 したシステムは、世界初であり最高峰のなかの1つとして、脳神経外科VRを達成したと考えられた。本システムは、臨床症例の解剖構造、手術操作を適確にシ ミュレートしており、臨床応用として、脳神経外科医・医学生の手術戦略や臨床訓練に用いて好評を得ており、実用的であると考えられた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
令和元年度の研究計画では、主に次の2点の目標があった。(1)すでに作成していたプロトタイプのバーチャルリアリティ(VR)・シミュレーション・システムを、医学生・研修医・専門医・実際の手術を行う執刀医などに使用してもらい、その実用性について評価し、その結果を基にシステムの評価・問題点・改良点を 明らかにしていくこと。(2)本システムについての論文公表・学会発表・インターネット公表などを行い、その実用性を臨床医に広く検討してもらい、意見交換を行うこと。以上の2点の目標を予定通りの令和元年度に達成することができた上に、令和2-3年度の研究計画として予定していた脳腫瘍摘出術、脳動脈瘤クリッピング術などの様々な疾患に対するVR・シミュレーション・システムの構築と改良も達成した。また、IPネットワークを介して遠隔に複数人が本システムに参加するように改良した。 多彩な病変に対する手術シミュレーションのモデルを作成・改良していくことについては、ポリゴンメッシュの表現をparticle-based法とmarching cubes法を基にした手法など、C♯言語によるプログラミングによって令和2年度から試行し、改善中である。 英語論文はJournal of the Japan Society for Simulation Surgery(2019)に発表した。研究代表者による学会発表は、2019年に4回、2020年に2回行った。一般公開として、Unite Tokyo 2019にて講演し、ネットにて記事が掲載された。 https://web.archive.org/web/20191001153617/ https://www.4gamer.net/games/210/G021014/20190927083/
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今後の研究の推進方策 |
IPネットワークを介して遠隔的に複数人が参加可能なVR手術シミュレーション・システムを改良し、臨床応用の評価を重ねていく。 脳腫瘍摘出術、脳動脈瘤クリッピング術、その他の脳血管疾患などの多彩な病変に対する手術シミュレーションのモデルを作成・改良していくことについて は、ポリゴンメッシュの表現をparticle-based法とmarching cubes法を基にした手法など、C♯言語によるプログラミングによって改善していく。 以上のように改良したシステムを、次年度以降も、医学生・研修医・専門医・実際の手術を行う執刀医などに使用してもらい、その実用性について再評価し、そ の結果を基にシステムの評価・問題点・改良点を繰り返し検討していく。改良したシステムについての論文公表・学会発表・インターネット公表などを行い、そ の実用性を臨床医にさらに広く検討してもらい、意見交換を行っていく。
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